ムパラも終わって平日が返ってまいりました。
参加の皆様お宝はたくさんゲットできましたでしょうか。私はお友達のスペースでペーパー折りなどの手伝いをしていましたが、やはり人が多かったですね~
ビッグサイトはひたすら遠いなあと思って今いたが、今回は場内が落ち着くとちょっと外でお茶が飲めたりするので便利なところもありました(居候の気楽さ)。
次のむぱらは7月なので、さすがにオフのネタもたまるんじゃないかなあと期待しています。
しかし、今回お友達と話していたら、ピクシブをつかった告知するとか、お品がきを画像としてアップしておいた方がいいらしいとか、ぷらいべったーとか、時代は激流ですねえ…
ピクシブはちょっとだけ〇ーべるで使ったことがありますが、あんまり色々使いこなす自信は無くて停滞気味です(気味じゃなくて停滞してます)。
でも倉庫にしているサイトがここ数年まさに廃屋なので、あそこに上げてる奴を支部に移しちゃおうかな。アップデートが追いつかず、いまだにxpみたいな自分だなあ…
などと言いつつ本日のノックです。
「…なんでいるんだ」
血まみれの姿が見咎められないように人目をさけ、ようよう自宅にたどり着いてみたら、部屋の前にサムが立っていた。もうすぐ終わりだと気を張っていたディーンはがっくりしてへたり込みそうになる。
「遅かったね」
対するサムはしれっとした顔だ。教えてもいない住所を知っているくらいでは驚きはしないが、やはりさっきの電話は怪しまれたか、と頭の片隅で思う。
「あぶねえから離れろ、サム」
「どうしたの」
このズタボロの格好をみてどうしたのもないものだが、動揺した様子も見せず、単純に疑問だけをにじませたサム相手だと、ディーンも不思議と躊躇いなく口が動いた。
「ヴァンパイアに噛まれた。ついでにうつされたらしい」
それだけ言えば後は言わずもがなだ。
ほらどけ、と手で追い払う仕草をするが、サムは動かず腕を組んで考え込むような顔をしている。
「もう人を襲った?」
平然とした声で質問されてかっと頭に血が上った。
「襲ってたまるか!」
「まだなんだね」
「時間の問題だろうがな!」
どなると頭がぐるぐる回ってディーンはよろめく。いいからどけ、と身振りでドアの前からどかせ、部屋の鍵を開けた。
何か考えていたこともあったと思うがもう頭が回らない。とにかく車のキーだけ取り出して、外に出ようとするが、なぜか馬鹿サムが部屋に入りこみ、出口を塞いでいる。
「どけサム」
声が震える。少し前から感覚がおかしかった。周囲のあちこちから人間の鼓動が聞こえる。暖かくて甘い血の匂いがどんどん強くなってくる。悪夢だ。
「一人でどうする気?」
「どっかで始末をつける。セルフォンを持っていくから、あとでベイビーを見つけてやってくれ」
父の残した倉庫までなんとかたどり着けば銃がある。距離を考えると眩暈がしたが、いざとなったらインパラごとどこかの崖から飛べば、何とかなるのではないだろうか。我ながら大分滅茶苦茶だが。
「僕がやろうか」
ぽん、と言われた声が内容に比べてあまりにも平然としていたので、ディーンはしばらくその意味が掴めなかった。
「なんだって」
「僕がやる。その方が確実だ」
「………」
見返すサムの顔はやはり冷静そのものだ。
こいつは本当にサムなんだろうか。押しのけたはずの疑問がまた頭をよぎるが、自分を害そうとする相手ならこの場合ちょうどいい。
「…よし」
詰めていた息を吐きだすように言うと、キーを机に置く。
「じゃあ、そっちに立って後ろ向いて」
言われるままにサムに背を向けて立った。背後で何か取りだす気配がある。
サムに何か言いたい気もしたが、兄としての言葉はさっきの電話で恥ずかしいほど並べていた。
息を吐いて、目を閉じる。
「いいぞ、やれ」
今度は何とか声は震えずに済んだと思った。
・・・・・・・・・・・・・・
今日も進みが遅かった。
もうちょっとで一区切りつきます。
[13回]
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