ベニーが店を開くとき、考えていたのは本当にシンプルなカフェだった。
自分が昔、出勤前や仕事の合間に息抜きをしたような、コーヒーと手軽な食事が取れる、どこにでもあるような店だ。
だが、のっぽの大学生がアルバイトに入ってきた時、白いシャツと黒のエプロンという制服を着ているだけなのに、何となく店の雰囲気が変わった。
まず年齢問わず女性客が増え、次に若い男のバイト志望が増えた。
売り上げが上がったのでテーブルを増やし、客のリクエストがあるのでメニューやトッピングも増やした。大手のカフェチェーンの真似だとか言われたが知ったこっちゃない。
経営アドバイザーの助言は当たりで、売り上げが順調に上がるので、ウェイターの時給も上げたらやたらと見栄えのいい奴が応募してくるようになった。面接してみてあまりにも馬鹿な奴はもちろん落とすが、それでも外見のいい奴の比率は上がっていく。
そして。
「へえ、大学生なのか」
「うん。入学が遅かったんだけどね」
「専攻は?」
「法学部」
「へえ、じゃあ将来は弁護士か?」
「できればね」
そもそものきっかけになったのっぽのバイトは、最近暇があれば新入りの同僚と話しこんでいる。本人たちは一応目立たないようにしているつもりらしいが、ガタイのいい男が二人でひそひそ話をしたりくすくす笑っていれば、人の凝視が集まるのはある意味仕方がなかった。
時間切れで終わる
あ、アルコールを入れてしまって制限時間30分なのでもう何を書いてんだか自信がございません。変なもんがあったら明日以降になおしますね!
[15回]
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