せっかく復活したので更新したい。
だがしかし、原稿にとりかからないと絶対落ちる。
なのでとりあえずネタメモしながら考えることにいたしました。もともとネット再録の多いぶろぐだし、落ちるのも停滞が続くのもいやーん。
えー、とりあえず書いてみたいのがMOL兄弟ネタ。
暗いビルの階段を駆けあがる。
息が弾むが苦しいほどではない。電気の切れた廊下を走り、物音がする部屋に駆け込んだ。
(争う音がするということは生きているということだ)
不意にそんな思考が頭に浮かぶ。
いた。
窓の外からの灯りが切れ切れに射しこむ中で、男が二人もみ合っていた。
激しい動きの中でも、ダークブロンドが微かに光る。
「ディーン!」
呼びかけるとちらりとこちらを見るが声は出さない。そんな余裕もないだろう。バンパイアは凶暴だし力も強い。陽が落ちた後に生身で向き合うのは自殺行為だ。
突き飛ばされたディーンが建具にぶつかって呻く。覆いかぶさろうとする影に思いっきり手に持った武器を振り下ろす。狙うのは無論頭だ。硬い手ごたえがあったが堪えた様子はない。
振り向いた化け物が怒りに燃えた目をしてこちらに飛びかかってくる。銃声がして、背後から兄が銃弾を撃ち込み、バンパイアがよろめいた。いい位置だ。
今度こそ力をこめて武器を振り下ろす。
血が吹きだし、頭がごとりと床に落ちた。
・・・・・・・・
「………!!」
サムは寝台の上で飛び起きた。
素早く周囲を見回す。
整った机。届いたばかりの本の封筒。更新のために開いたままのノートパソコン。
自分の部屋だ。
気が付くと全身汗びっしょりだった。
子供の頃から繰り返し見る夢はいつも生々しい。
現実にはあり得ないと分かっていても、身体の強張りがなかなかとれなかった。
時計を見るとまだ0時を少し回ったばかりだ。
寝直すべきだと思ったがそのまま横になる気にもなれず、夜着を変えて水でも飲もうと部屋を出た。
水を取りに向かう途中に兄の部屋があり、無性に扉を叩きたくなったが、灯りが消えているのに気付いて堪える。
サムの夢に繰り返し出てくるのは兄のディーンだけだ。
だがこの夢を共有できないことは子供の頃から分かっていた。
・・・・
ハンターの記憶だけあるサミーちゃんのターン
[17回]
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