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海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
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10万hit御礼小ネタ(OLP)

5年ぶりのOLPです(小ネタは書いてました)

えー、なんじゃそりゃという方は倉庫に収納されております、「オフィスラブプロジェクト」というイカれたブツをご覧くださいませ。
ロボサムが社長、ディーンが秘書、で、ハピエンラブラブを目指そうというイロモノ企画でした。
くっついた後の小ネタです。見なおしたら2011年でしたよ…待って待ってそんなに年月流れたの??5年どこじゃないや…等々思いつつ、
先日10万HIT踏んでくださったCU様のリクエストとなります~~
AUで小ネタ。
小ネタも小ネタで申し訳ない…なんとなく心残りなので、ムパラの原稿が終わったら見直します。







「冬の休暇はスキーに行こう」
確かにそんな話をした覚えはあるのだが、その後行き先も時期もさっぱり相談した覚えがない。

というかここのところのサムはディーンに対して不機嫌むき出しのことが多く、自宅でも会社でも必要以上の会話をしたい相手ではなかった。

だというのに今二人がいるのはゲレンデだ。
仮にも、一応、名前だけでも社長秘書だというのに、直前までこの休暇も行き先も知らなかったことに、ディーンは静かにショックを受けていた。

「…なんで気が付かなかったんだ」
ディーンの認識では今日は午前中に来客が二件で、午後は何とか言う地域の会合へ出席すると思っていたのだが。

スーツの代わりに買った覚えのないウェアでストックを握り締めている自分はきっとものすごく間抜け面を晒している。

「あんたに気付かれるなとボビー達に言っておいたからに決まってるだろう」
黒っぽいウェアのサムが背後でフンと鼻を鳴らした。

「…あいつらに無駄な手間かけさせるなよな…」
有能な同僚たちだが、こんな苦労では能力の無駄遣いにもほどがあるし、出勤するつもりだった朝にいきなり山に連れてこられても、サプライズプレゼントというより不意打ち感の方が強い。

「あんたは予告すると逃げるだろう」
妙なことを言われて振り返る。
「なんだそりゃ」
「雪山はどうだと訊いたら、僕とスキーに行くよりは断食道場でデトックスの方がましだと言っただろう」
「……そうだっけか」
言われてみるとそんな単語を言ったような気もしないでもないが、それこそ機嫌の悪いサムと言い合いになった時の勢いだろう。偏って記憶のいい奴は面倒臭い。


今現在サムの機嫌は不明だったが、ポンコツロボの顔色など気にしていたら胃がいくつあっても足りない。
一方で行動に目を向ければ、やっているのはスキーリゾートへの二人旅の強行なのだ。


準備する間もない強制的な休暇は確かに不本意なのだが、ここまで来てふて腐れていても仕方がない。
「ま、行くか」
と言うと、サムが軽くうなずいた。今すぐ回れ右して帰る気まではないのだから、せいぜい楽しむしかない。

ゲレンデには粉雪が降っている。スキーは久々だった。
風に揺れるリフトがなかなか寒そうで、ディーンはウェアのジッパーを口元まで上げた。


何本か感覚を思いだすように流した後は、自然とサムとスピードを競うような滑りになった。

勝ったり負けたりを繰り返しながら、不意うちへのモヤモヤもあって結構ムキになっていたが、一度ターンをし損ねたあたりで他の客もいる中であまり無茶は迷惑だと思いなおす。

と、ちらりと振り返ったサムもそれを察知したかのようにスピードを緩めた。
(変なとこばかりで勘がいい)
考えながら前を行くサムのシュプールをなぞって緩やかにターンする。
中腹で一度止まると、サムが「先へ行け」というようにストックを振り、ディーンは軽くうなずいて斜面へスキーを向けた。ディーンの後を追ってサムが滑走しているのが気配でわかる。
リフトをいくつか乗り継いでいたので、下に降りるまでに何度か先頭を交代した。


滑り終わるとかなりモヤモヤしていた気分もすっきりした。
振り向くと、サムも満更でもなさそうな顔をしている。
「おい、腹減らないか」
笑いかけながらそういうと、相手もゴーグルを上げて頷いた。


 


宿泊は麓のリゾートホテルではなく中腹にある山小屋で、丸太づくりの雰囲気はなかなか良かった。素朴な作りに見えて構造はしっかりしているのだろう。隙間風などもなく部屋の中は暖かい。
近くにレストランなどもちろん無いので、下で買ったピザと酒を持ちこむ。スノーモービルがレンタルできたので、二人で荷物を運ぶのもそれほど手間はなかった。


「いいな、ここ」
ディーンはホットウィスキーを片手に小屋の中を見て回る。山盛りのクッションの後ろにギターが置いてあったので取り上げるとぽろぽろと弾いた。


「気に入ったか」
振り返るとソファで本を読んでいたサムが少し目元で笑いながらこちらを見ている。
「まあな」
否定しても仕方がないので、ギターを持ったままソファに近づいた。


「お前こそここんとこの機嫌直ったのか」
ソファの反対側に腰を下ろして尋ねると、サムが意外そうな顔をする。
「気付いたのか」
「すごいだろう」


ふふんと胸をはってやる。通り魔事件でも起こしそうな顔をしておいて気付いたも何もないものだが、馬鹿ロボには分からないのだ仕方ない。


「あんたが原因なのは分かってるか?」
「いや」
意外な返しに少し驚くが、馬鹿ロボの地雷は人類に理解不能なものが多いので、いちいち気にしていられない。
だがサムはそれを聞くといかにも手に負えない、と言いたげにわざとらしくため息をついた。
「まあ、あんたの無神経な言動をいちいち気にしていたらキリがないけどね」
「なんだと」


馬鹿ロボに無神経呼ばわりされてムッとするが、睨みつけた先のサムはまた本に視線を戻してしまっている。片手でカップを探しているのを見やり、ディーンは通り過ぎざまおもむろにカップを手の届かないところに移動させてやった。




とりあえずこんなとこで。


 
もうolpは書くネタないなと思っていたのですが、雪山スキーデートいいわねと思ったら意外に書けました(笑)某ミュージックPVの影響がもろに出てます。
結婚してもどちらも結婚のイメージがそもそも無いので、ただの同居と大して変わらない暮らしをしている社長と秘書です。
このあとショットグラスで一緒に乾杯したり、雪のちらつく中でラジオの音楽で一緒にくるくる回ったり、チェックのブランケットなんか一緒にかけて丸くなって寝たり…ロボサムがディーンの何の言動に怒ったのかとかとか考えたのですが、長くなると上げ損ねるのでここまでにしまーす。
CUさま、リクエストありがとうございました!


 


 


 

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