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海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
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ぎりぎりにクリスマス!(静かな生活その後)

短くてもないよりはまし、の精神でクリスマス突貫更新です。

五体満足に生き延びて狩りを引退した兄弟が、「なんで今さらこの相手に」と思いながらくっついた後の話です。






「なあ、もう適当でいいんじゃねえのか」
「適当だよ」

手に持った端末を見ながらサムは適当とは程遠い真剣な目で棚を見回し、カートを押すディーンはうんざりした声をあげた。実のところ、このやり取りは5回目だ。


「買い出しに行こうディーン。このままじゃクリスマスのディナーが冷凍食品になる」
寝癖頭のサムに、真剣な声で起されたのは二時間ほど前だ。


会社勤めのサムも、秋に新しい仕事に移ったばかりのディーンもクリスマスぎりぎりまで仕事があり、ツリーやデコレーションどころか食料の買いだしすらしていなかった。


「まあ、冷凍でも食いものがあるならいいけどな…」
休暇は嬉しくても神の息子の誕生日を祝う気はあんまりないディーンは、店が開くまで半日寝ていてもいいと本気で思ったのだが、
「僕はいやだ」
と座った目で言うサムに引っ張り出された。


クリスマス当日のショッピングセンターは結構な人ごみだ。
この辺りの店は昼には閉まるので、まだ休暇前の準備が終わっていない買い物客は皆あわて気味に店内を物色している。幸いにも買いつくされて何もないというわけではなかったが、むしろ選択肢があるのでめんどくさい状況ともいえた。


「チキンと…ハムも買っておこうか。それともローストビーフの方がいい?」
「なんでもいいけど、野菜はいらねえ」
「あ、よかった、ニンジンのグラッセあった。グリンピースもある。ちょうどいい」
「いらねえっての。おい、そんなに買うな。豆なんか食わねえぞ」
文句をつけながらカートを押すディーンは、妙に張り切っているサムの後姿を見ながらため息をかみ殺す。夜明け近くまで同じベッドにいたので、睡眠不足はディーンと同様のはずなのだが、インパラの助手席でも居眠りをするどころかずっと買い物メモを作っていた。呆れるがその熱意に免じてこれ以上文句を言うのは勘弁してやることにする。


引退して以来、二人ののクリスマスの過ごし方は様々だ。
二人で自宅でごろごろテレビを見ている年もあれば、それぞれの恋人の家に招かれてバラバラに過ごした年もある。
だが今年のサムの気合の入り方は、引退して初めてのクリスマス以上だ。その理由は多分、二人の関係が少し前ただの兄弟から変化したことにあるのだろう。
絶対自分では認めないだろうが、サムは恋愛がらみのイベント好きだ。


「いいだろ別に」
心の中の声が漏れていたのか、ジンジャークッキーのパックをじっと見ていたサムがむっとした顔で振り向く。カラフルなアイシングがかかったクッキーをどうやら本当に買う気のようで、ディーンは少しむずむずした。
子供の頃だって食べなかったのに、いい年して今さら人形型のクッキーを二人して齧ろうというのだろうか。
両親と一緒に過ごしたクリスマスの記憶は遠すぎて、明るくて暖かかったこと以外あまり細かいことは覚えていない。ディーンの記憶にあるジンジャークッキーは、ハンター暮らしには縁のない、きらびやかなディスプレイの中に並んでいるバカ高い飾りだ。


 ・・・


お祭り好きだとかイベント好きだとか、ディーンに思われていることはサムは重々承知だった。
サムがいままで交際した相手とどこかに出かけたりする時、ディーンは決まって機嫌よく冷やかしてきたからだ。


去年もクリスマスは出かけずに自宅で二人で過ごしたが、今年はまた違う。
もやもやと何とも言い難いものを抱えながら、それでも言いだせずに過ごしていたあの頃とは違い、自分達はお互いをパートナーとしてこれからを過ごして行くことに決めたのだ。

そして初めて迎えるクリスマスが特別なのは当たり前だ。多分。
そう思うのだが、当の本人に明らかに引かれるとさすがにサムも少し凹む。
クリスマスツリーを準備し損ねた代わりに、モミの木とサンタと靴下型のクッキーも買いたいのだが、視線がますます冷たくなるだろうか。
だんだん心配になってきて振り返ると、ディーンがエッグノックとグリューワインのパックをカートに入れたところで、ほっとしてサムは笑った。


 
終わる
更新したことに、更新したことだけに意義があるのです(>_<)

そして自宅で二人でクッキー飾ってきゃっきゃしてるのを窓からご近所に見られて、男夫婦の認識はますます広がるに違いないんだ…

それにしても引退後三十路兄弟ネタが多すぎて自分で混乱してきました。

静かな生活 ← 五体満足で引退 くっつく兄弟 弟勤め人、兄貴適当な仕事

兄弟酒場 ← 五体満足で引退 くっついてない兄弟 酒場経営 弟大学入りなおして弁護士、 兄貴弁護士事務所受付?(昼間のみ)

淡々同居 ← 弟は大学以降狩りに行かずに弁護士 兄貴YEDを倒した後引退

そうだ、淡々同居はサミちゃん狩せずのIFネタだった。
そして確かもう一つくっつきもせず酒場も経営しない三十路兄弟ネタラインがあった…

どんだけ好きなのか自分よ。と思いますが、あの二人には五体満足(魂も)でいてほしいんですもの~


 


 

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