コンの余韻はまだありますが、さすがにそろそろ更新しよう。
でもナマじゃれが可愛すぎて、あのじゃれの演じるサミーがお兄ちゃんを足手まといだと思ったり、フンと鼻を鳴らしたりするシーンがまだ浮かびづらいので、MOLねたにします。
S12がものすごく影響してますので、未見の方はご注意くださいませね。
このネタを今まで書いてたMOLと同じにするかは未定でござります。変わるかも。
でも何も起こってないけど。MOL…なんとかならんかのう…
「どうしたの?」
静かにしろと言われているのは勿論わかるが、気になってひそひそと尋ねる。ディーンは仕方がないな、というような表情で振り向き、
「またあいつらだ」
と短く言った。
「ああ」
その口調と父の声で見当が付く。海を越えた島国にある、MOL支部の連中だ。
もともと一つの団体が別れたのか、単に類似の結社なのか判然とはしないが、基本的に不干渉であり、何かのおりに情報のやり取りがある程度だった。それが揺らいだのは母メアリーに関係するトラブルだ。
ウィンチェスター家に限ったことではないが、MOLの家ではどうしてもハンターを下に見る傾向がある。
ジョンと結婚したハンター出身者に英国MOLの一部が関心を持ち、接触を受けたメアリーが急進的な一派に拉致され、洗脳されかかったことがあるのだ。
相手側としてはそのままウィンチェスター家に置いてもよし、気づかれて離婚となったら自分達のハンターとして使うもよしという心づもりだったらしいが、激昂したジョンとメアリーの父であるサミュエルが英国の本部に重火器で殴り込み、あわや人死にが出る騒ぎになった。最後はヘンリーが腰をあげ、破壊行為と大量の怪我人については弁護士が黙らせたと聞いている。
その後ウィンチェスターでは洗脳を解かれた後のメアリーに対しても冷ややかな目が向けられたのだが、今度はメアリーが、
「ハンターには教えてもわかるまいと何も教えず、MOL同士の勢力争いに巻き込んだのはそちらだ」
と親類たちに噛みついた。
不思議とその件で却って周囲のメアリーに対する心証はよくなったのだが。
英国側の本部はあくまでも一部の暴走ということでの態度を崩さず、その後も用があると平然と連絡を取ってくる。クリスマス毎にカードとプレゼントが届くのも昔からだ。
薄く透かしの入った封筒が届くたびに、両親がそれを危険物のように処理するのは見慣れた光景だったが、最近はまた新しい動きも出てきた。
「兄さんのところには?」
「相変わらずだ。お前の方はどうだ」
「あるよ。そろそろハッキングでもなんでもして名簿が欲しくなってきた」
「やるなよ」
「分かってる」
仕事や大学で知り合った相手が、実は例の団体のメンバーだったということがここのところ増えている。
「魔物じゃない相手がこんなに面倒だとは思わなかった」
珍しくうんざりしたような声をだす兄に、サムも大きくうなずいて同意する。接触してくる相手は当たりも柔らかく、知的で礼儀正しい物腰のタイプが多いので始末が悪い。
だがサムがそう言うと、
「素性を隠して接触してきた時点でクロだ」
とディーンは言いきり、そういえばその通りだとサムは苦笑した。
なにも起こらないままここまで。
いやもうほんとにね。
S12のエゲレスのMOLの皆さんは、メリケン人が思ういやーな英国人、という大変分かりやすい敵キャラ集団でしたね。ケッチくん出したかったのに出せなかった…