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海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
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ムパラの新刊お知らせ

お久しぶりです。おかげさまでなんとか新刊でそうです。
(印刷屋さんからの電話が無ければ…)
予定通りのゾンビ兄になりました。このいい加減なブログにてきとーな感じで書き散らかしていたものですので、やはりちょっと薄目で見ていただいた方が良さそうな代物ですが頑張りました…

さて、今日は寝てもういっちょペーパーかコピー本が作れたらいいなあ。
これをイベント前の破滅的マグロ状態といいます。寝ればいいのにギリギリまで書きたがる。
イベント前だけじゃなくて普段コンスタントに書けんのかーい!と脳内のAさんが指摘しています…

てなわけでサンプルでーす。
いや、ゾンビ兄なのですでにブログ内にサンプル一杯なのですが、ブログよりもやや真面目トーンであります。






・・・・・・・
「心配しなくていいよ。誰も殺してない」
ディーンのしかめつらを見て、サムが宥めるように言う。
「…当たり前だろ」
ベントンは生きた人間から臓器を奪っていたが、ディーンの身体は死体からのパーツで維持することができた。
「もちは生体からのパーツの方が断然良いんだよ。だからベントンも人を襲ってたんだと思う」
そんなことを言いながらサムはどこから必要なパーツを調達してくるのか、ディーンは気になって仕方がなかった。
「お前、一体何やってこんなもん持って来るんだ」
心配になって訊いても、
「何とでもやり方あるだろ」
サムは平然としている。サムがパーツを交換したあとは、気力をだしてニュースや警察の記録などを調べるようにしていたが、分かる範囲で殺人事件や失踪は起きていない。それでも、
「ただいま、今日はすごくいい臓器が手に入ったんだよ!」
などと嬉し気に帰って来られても困るのだ。

「生きてようが死んでようが、人の身体を持ってくるのは止めろ」
ディーンは真面目に弟に言ってみた。改めて口にすると、あまりの内容に眩暈がしそうだが、その当たり前の感覚がサムから消えていそうなのが怖い。
「でもディーン。痛んで来たら交換しないと、それこそゾンビ映画みたいなことになるよ」
一応神妙な顔で聞いていたサムが、同じく真面目くさった顔で返してくる。
「そりゃあ仕方ないだろう」
自分だって腐った姿になるのは嫌だが、人間を守る家業をしてきたのに、人間の身体を勝手に使って生きるというのは理屈抜きにおかしい。しかしサムは、
「だれも殺しも傷つけもしてないから大丈夫だよ」
と取り合わない。そして、
「買いだしに行ってくるね。欲しいものある?」
 と何もなかったような顔をして訊いてくる。話す気力もなくなったディーンが首を振ると、
「天気はいいけど風が冷たいから、外に出ちゃだめだよ」
と、子供にでも言うような注意を残して出かけていった。


 


(畜生、どうしたらいい)
 一人で残された家の中で、ディーンはぼんやりと焦る。
何の根拠もないが、このまま放っておくと、サムはいずれ「より状態のいいパーツ」を求めて一線を越えてしまいそうな気がして怖かった。
そもそも相手を殺さなければいいというならば、グールだって死体だけを食べている分には狩る必要がないことになるではないか。
良いわけがないのだ。グールも自分も。


・・・・・
かような感じで真面目度アップのゾンビ兄です。
でも所詮はゾンビ兄ですのでお気楽にご覧くださいませ

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