いやー、もしかしたらと思ってはいたんですが、このGWで確信しました。
萌えのエネルギーは体力とものすごくリンクいたしますね。
用事があまりないGWでよかった!アウトプットする元気が出てきました。やっぱり私「モルダーあなた疲れてるのよ」状態だったようです。
何日か昼寝ができるとネタが書ける(今日はしてませんが)!神様ありがとう睡眠大事ですねハレルヤー!
というわけでもいっちょサミ誕。分室もいじりたいけどサミ誕は今日だけだし。
えーと、MOLでサミが大学に行っている頃。
「Happybirthday. D」
ごくシンプルなメッセージだった。無駄口を叩かない兄らしい。
講義が終わった後でメールの着信に気付いたサムは、友人たちからの誘いを断ると足早に借りている部屋に帰った。
ウィンチェスター家はかなり家族の行事を大事にする方だったので、息子たちの誕生日も毎年きちんと家族全員で祝っていた。会場が自宅かどこかの店かという違いはあったが。
しかしさすがに誕生日のためにわざわざ戻るわけにはいかない。当然ながら平日なので授業は通常通りだし、大学のある州から実家に戻るだけで結構な時間を食う。
なのでサムは生まれて初めて両親からのカードのみを数日前に受け取るという誕生日を過ごしていた。
パソコンの通話ソフトを立ち上げると兄の番号を呼び出す。しばらく発信音が続いた後、液晶の画面が揺れて少し目を見開いた兄の姿が映った。
「やあ、兄さん」
『サムか。どうした』
驚いたように訊かれて吹きだす。
「いや、メッセージくれたからありがとうと思って」
『ああ。誕生日だしな』
「うん」
『19か』
「そう」
どうということもないやり取りなのだが、何となく顔がほころぶ。
『パーティーとか約束はなかったのか?』
本気で不思議そうに訊かれて笑いが苦笑になった。もしかしたら兄の頭の中で今自分は「誕生日の夜に一緒に過ごす友達もいない」奴になっているのかもしれない。だが、早く兄と通話がしたくて誘いを断ったと言っても喜びはしないだろう。むしろ優先順位に問題があると忠告でもされそうな気がする。
「さすがに誰かの誕生日でいちいちパーティはしないよ。それに今課題が多いし」
『なるほどな』
学業優先、という説明はあっさり納得される。
家の様子だの授業のことなど、互いの近況を話す。
他愛のない雑談だが、数分話しているうちにディーンの表情が少し和らぎ、サムはメッセージを見てから続いていた焦燥感が緩むのを感じた。
サムが大学に通うために家を離れることが決まって以来、何も言わないが兄がほんの少しナーバスになっているのを感じていた。そしてそれはサムの頭に巣くって消えないもう一つの人生の記憶とリンクする。
「忘れなさい。それはもう消えた、無い方が良かった世界だ」
祖父ヘンリーの言葉は全面的に受け入れられるものではなかったが、それでも「大学に入って兄からの連絡に応えない」自分の記憶は消し去りたかった。
「また連絡するよ」
『それより課題をしろ』
呆れたように言われて笑う。
そのくらいでちょうどいいのだと思った。
終わる
えー、途中中断した上にアルコールが入ったのでますます意味不になったけどまあいいや!
[26回]
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