さみーちゃん誕生日おめでとう!
今日はスパナチイレブンのフィニッシュを飾ろうと思ったらなんとラストのブルレイディスクだけが行方不明ですよ。どこにしまったんだ〇日前の私!!!!!!←散らかし魔はたまにこうして自分が穴に落ちる
なので諦めて普通にお祝い小ネタです。
酒場の兄弟。
「5月2日はサミュエル(店長の弟)誕生記念特別価格」
そう書かれた張り紙を見た客は十中八九
「どんなサービスがあるんだ?」
「いくら割引するんだ?」
などと尋ねてくる。それに対して返ってくる答えは
「25%増し」だ。
大抵の客はここで沈黙する。
店主曰く。
「誕生日なんだから、休んだっていいのに貧乏性なこいつは昼間も働くし店も開けるっていうんだぜ?だったらせめて少ない労力で効率よく売り上げてやらないとな」
「…そんなんで来るバカはいないだろう」
「僕もそう思うんだけど」
あきれ顔の客が言うのに洗い物をしながらサムも同意する。
「そしたら休めてちょうどいいじゃねーか。誰も居なくなったらピザ取ってDVDを見るからな」
「はいはい」
仕方なさそうな顔をしているが、止めないところを見ると弟の方も消極的に同意らしい。
(客に来てほしくないならいっそきっぱり閉めんかい。)
多くの客が互いに知らぬまま同じことを考えた。
そして当日。
一般の筋肉愛好者やソッチ系のお客は自然の摂理と言うか当然の消費者心理でほとんど来なかった。一部の客からは、
「二人っきりで過ごしたいなら素直にそう言えばいいじゃないか」
などと分かったような顔で頷かれるおまけもついてきた。
だが、なぜかハンター達は来た。心なしかいつもよりも多めに来た。
「おい、25%アップだぞ分かってんのか」
カウンター裏のディーンは意図が外れた不機嫌と積みあがる売り上げに微妙な顔をしている。
「分かってる分かってる」
「一般人がいないからちょうどいい」
「よう、サミーおめでとさん」
「サミーは止せ。サムだ」
口々に祝われるサムは一応愛想笑いで応えているが、サミー呼ばわりされるたびに眉間に皺を寄せている。
そんなわけで店内がむさくるしい。
いつもむさ苦しい客層だが、身ぎれいにしている系の常連がいない分それこそ25%増しだ。あちこちのテーブルでのびのびと業界話をしているので胡散臭さもアップしている。
「どいつもこいつも経済観念がなさすぎるだろうがよ」
「まあどうせ偽造カードだからねえ」
戻ってきたグラスを仕方なく磨きながらディーンが呟くのに、追加のビールをフリッジに入れながらサムが苦笑する。
皆死活問題だからそう簡単にばれる代物は使っていないだろうが、あまりに利用が固まっているとカード会社にこの店自体がグルだと思われるかもしれない。
「よし!21時以降は現金払いしか受け付けねえぞ」
ディーンの宣言に客席からはブーイングが上り、サムは客が席を立つことを見越してピザ屋に注文をかける。
だが、ハンターには天邪鬼が多かった。帰ることを期待されると帰りたくなくなるものだ。店内には嫌がらせ半分で粘り続ける客が大量発生し、夜中過ぎまで「サム・ウィンチェスターの誕生を祝って」の乾杯が続いた。
店長兄弟は結局カウンター内で客を尻目にピザをかじり、売り物のビールを横流しして誕生日の乾杯をしたのだった。
おわる
良く分かんないけど祝う心が大事だよね(^^;)
サミちゃん誕生日おめでとうー!
そしてどこ行ったのS11のラストディスク…
[24回]
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