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二日目でーす!
さすがに二日目くらいまでは刻めました。が、昨日久々の更新で夜更かししたらいきなり喉が痛いので、
「無理すんじゃねえよ爺さん」
と、自分で自分の肩を叩いて宥める心境であります。今日は早寝するー!
停滞ブログのいきなり企画にも見てくださったりぱちぱちやお言葉下さる方がいてくださって号泣です…がんばる。30日飛んでもいいからやりきろう。間に女体化だの獣耳だの危険物がありますがまあなんとかなるだろう!
2日目は「抱きしめる」
マイブームだけどなかなかネタを思いつかないMOLで参ります。
サムが悪夢を見たときは、母親や父親がなだめようとしてもどうにもならないことが多い。夢の中の登場人物ではないからだ。
「どう思う?ジョン。あの子は大丈夫かしら」
低い声で呟く妻の肩を、ジョンはそっと抱き寄せた。
「大丈夫だ」
サムが繰り返し見る悪夢は、予知夢というより、起こらなかった平行世界のことだと父ヘンリーは言っていた。
泣き叫ぶサムを落ち着かせようという試みはこれまで何度もしていたが、パニックと騒ぎが大きくなるだけだった。
好きにさせるのが一番いい。もう一人の息子の睡眠不足が心配ではあったが。
サムはもうひとつの寝室の前に着くと、はあ、とひとつ息をつき、小さくノックをしたあと、これまた小さな声で、
「ディーン?」
と呼んだ。だがぐっすり眠っているらしい兄弟がその程度の音で起きるはずもなく、扉の前で立ち竦んだサムの呼吸には、次第に嗚咽が混じってくる。
堪りかねたように返事の無いままドアを開けてサムがディーンの部屋の中に入っていき、寝ていた長男が起きる気配を感じながら、ジョンとメアリーは様子を見続けていた。
「ディーン、ディーン」
ゆさゆさと揺さぶると、閉じていた瞼がゆっくりと開く。
「…なんだよ、サム…」
眠そうに呟く声が聞こえた瞬間、頭に焼き付いた映像が薄れ、サムは安心して深くため息をついた。
「怖い夢、見て」
「ふうん…」
夢の中とはいえ見えない犬の声だけがして、ズタズタに身体を引き裂かれて死んだ、とは兄本人には言いづらかった。声しかしないのに、夢の中ではそれがなんなのかは分かっていた。あれは悪魔の犬だ。
マムもダッドも、ディーンも悪魔に殺される。
そして自分は。
夢の続きを思い出すと、治まった筈の恐怖がまたこみ上げて、サムは小さな声でしゃくりあげた。
「…枕は」
ディーンの声がして、瞬間嗚咽が引っ込む。
「ディーン?」
「こっちで寝るなら枕持ってこい…あとガウン着ろ。マムが…」
「うん!持ってくる」
終いまで聞かず飛び出そうとする背中に、
「あと、トイレにいってから来いよ」
と、多少目が覚めてきたような声がかかり、サムは、
「分かった!」
と大きな声で答えると、両親の部屋の前を通りすぎ、自分の部屋にかけ戻る。
慌ただしくトイレを流す音がすると、先程とはうって変わった様子で、両手に枕とお気に入りの熊を抱きしめて走っていく姿を両親は見守り、長男の部屋から「熊?」という呆れたような声がしたものの、次男が無事に追い出される様子がないのを見届けてから、ホッとしてドアを閉めたのだった。
おわる
あれー?
最初はあのMOLの兄弟で抱きしめるってどーゆーシチュエーションだろうと思っていたのに書きだしたら過去になり、ついでに抱きしめるのがクマになりました…
……いや、この兄弟仲が良いわりにあんまりスキンシップ多くないかも…あれ?
でも通勤電車で全部書けたのでそこだけは自分をほめる!