皆様、一緒にネタ出しノックをしてくださっているneoteny様に、本日すんばらしい三十路兄弟がアップされておりますの。はーーーーーーーー、理想。理想です。
皆様!!未見の方はneoteny様へリンクからGOGO!!!!でございます。
そして、一方の私と言えば何となく不完全燃焼のゾンビバレンタインをもっかいやろう
バレンタインデー。
綺麗なねーちゃんとの楽しい夜にも、チョコバーの甘さともとんと縁遠くなった身には嬉しくもおかしくもない日だ。別段逆に憎いということもないが。
畑も二月には種まき前に休ませている部分が多い。
あいにくの小雨だ。畑の手入れもできない。いや、やればできるが、雨に濡れると身体が冷え、その後の回復に時間がかかる。
ディーンは窓から外をぼんやり眺めていた。サムは朝から出かけている。
「午後に行くから」
とジョーがメールを送ってきた。話し相手がいる午後は悪くない。
「ただいま!」
サムが昼前に帰ってきて、ディーンは何となくほっとした。特に理由は無いが。
「ほら、お土産」
ばさばさと袋から雑誌やゲームを取り出す。
食べることがほぼできなくなったディーンをどうしたら喜ばせるか、サムは一生懸命考えているが残念ながらバリエーション豊かとはいえなかった。
が。
「あとこれ」
サムが取り出した小さな包みは中身が分からない。
「何だこれ?」
「後で使うから」
夜になって分かったが、リボンをかけられ菓子にしか見えない箱に入ったそれはチョコレート風の入浴剤だった。
「…………すっげえな…」
完璧に不透明になった湯を手ですくいながらディーンは呟く。
「でしょ。ディーン、消化はできないけど、匂いは分かるもんね」
茶色く甘い匂いを放つ湯を掌ですくい、ディーンの肩にかけながらサムが呟いた。
「いや、お前の脳内がわからん」
悪魔に魂を売って地獄に引きずり込まれそうな兄弟を助けたいと思うのは分かる。
だが、助けるためだと実の兄を人口ゾンビにするのはあまりわかるとはいえない。
そして、バレンタインに人間でない兄弟だった物にチョコレートにまつわるものを持ってきて、
バスタブに入っている姿を嬉し気に見ているわけはもっと分からない。
だが。
「分かった試しある?」
そう、弟は低く笑い、そう出られるとディーンは何ともいえず、バスタブの中で暖かく甘い匂いをもう一度くん、と嗅いだ。
小ネタだからここで終わる。
入浴剤ネタは前も書いた気がするなあ…
[18回]
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