スパナチのシーズン12が決まったそうですね。
すっっごーーーい。シリーズを上手くまとめてほしいなあとか思う気持ちはありますが、それ以上にそーかそーかj2はやっぱり仕事もプライベートも一緒の日々をまだ続けたいかいという感動が勝りますね。
さて、本日は超々小ネタで参ります。平和な気分なので部長とバイトのデートにしよう。
「どう?この店」
シャツにジャケットというラフな格好のウェッソンが振り返る。
「いいな。こんな店があるのは知らなかった」
「美味しいエスプレッソが飲みたいって言ってたからさ」
この店は豆もマシンもイタリア製なんだって。
そう言って笑うウェッソンに、
「楽しみだ」
とディーンも笑いかえす。
出張先でカフェオレが多かったディーンの嗜好を改めさせるようなエスプレッソを口にして、また飲んでみたいと洩らしたのは少し前の週末だ。
高給取りだが職場と自宅の往復が多いディーンに比べて、投資収入がメインかつバイトの身なので時間に余裕があるウェッソンは、街の探索レベルに結構な違いがある。だからまあ、通い慣れているはずの地元で、まったく知らなかった店を教えられるのも意外ではない。
また、ディーンは自分がかなり満足のいくペイを受け取っていると思っているが、どういう仕組みか知らないが自動売買で勝手に財産を増やしているウェッソンとは収入のゼロが一つか二つ違うらしいことも事実として知っている。知ってはいるが面白いわけではない。
だから、行きつけにするには値の張る高級店に招待されるよりは、こういう知らなかった店を教えられる方が、実は気楽だし楽しかった。
「テイクアウトしよっか」
「いいぞ」
店内が混みあっているので外に出て、噴水の縁に腰かける。
「良く通る道なのに、気が付かなかったな」
「前はべーグルサンドの店だったよ」
「ああ、そういえば」
人通りの多いこの辺りは人気の一角だけに物件も高く、店舗の入れ替わりも多い。一つなくなるとすぐに別の店が入るのがすごいところだ。歩く客も新しい店を楽しみにしているところもある。
エスプレッソを飲み終わると、特に目的もなくぶらぶらと街を歩く。
「結構知らない店が多いな」
「あんたって目的の店を検索して、直行直帰するタイプだもんね」
からかうような口調のウェッソンに鼻を鳴らす。
「時間が惜しいからな」
事実は事実だ。別に恥ずかしいとも思わない。
「だが、そのせいか結構こういうのも面白いな」
ディーンがそう呟くと、サムがぱあっと笑った。
「ほんと?じゃあまた来ようよ。2ブロックくらい先に、あんたが好きそうなオーガニックの店があったんだ」
「へえ、この辺にか?二ブロックくらいなら今行ってみるか」
まだ日が暮れかけただけで十分閉店時間に間に合うだろう。が、サムが困った顔をする。
「あ、でももうタクシー捕まえないと、食事の時間が来ちゃうよ」
どうもまたどこぞの店を勝手に予約しているらしい。文句を言おうと思ったが止めて、ディーンは肩をすくめた。
「ま、いいけどな次でも」
「よかった」
今日の店は和食だよ。ライスやトーフのメニューでカイセキなんだって。
なんだかわからんが取りあえず高そうだ。
そんなわけで今さらながら自宅とジムと公園以外に、定番デートの場所が増えたのだった。
おわる。
いかに小ネタとはいえもう少し山か落ちか意味をと思ったけど何行書いても何もないのでもう終わります。
パチパチやコメントありがとうございまーす!
かくてーしんこく終わりました。よかった!!
[29回]
PR