うわーーー。私がたらんこしている年末、neotenyさまではすばらしいモキュネタとか、今日は幼馴染のイッチャー!(造語ですが察していただきたい)の年越しSSとかが続々アップされていて、ワタクシふと、このまま夕方から飲んだくれて年越しでいいのか、と反省しました。
とはいえ16時からは遠海準備。何かできるか??
一体こいつは今どっちだ。
ボビーの家で年越パーティ(とはいってもピザとつまみくらいだが)だと夕飯に招かれているディーンは、カウントダウンが近づくにつれてちらちらと横のサムを気にしていた。
サムの呪いは相変わらずな上に、最近は弟に戻ってもなんだかとっさに分かりづらくなってきた。(しばらくすると受け答えの態度などでわかる)それ自体はまあいつものことといえばそうなのだが、問題は夫モードの時のイベント好き度だ。
ディーンとて、年越を弟や親しい相手を過ごせるのは悪くないと思っている。(今部屋にいるのはボビーとエレンとジョーで、カスティエルは何やら天使仲間の連絡を待っているとか言って一度消えたままだ)
が、誕生日だのクリスマスだのバレンタインだの何のかんのを経た今、予測出来る公害は防ぐ必要がある。二人だけならともかく、他人の目があるのだ。
クリスマスの時のように、うっかり柊の下で見苦しいものを公開してはならない。
「何なのさっきからじろじろ」
窺われていることにはとっくに気付いていたはずだが、随分長いこと大人しかったサムが忍耐力が切れたのか眉をひそめて訊いてくる。
「いや、別に」
逆にディーンは気が軽くなった。なーんだ弟じゃないか。よし、これからも怪しいときには怒るようなことをしよう。
一気に気楽なモードに入ったディーンは、エレン達が食事を並べているテーブルに近づき、あれやこれやと口に突っ込んだ。
「やめなよみっともない」
「ふおいふおい」
ますます顰め面をするサムに、ディーンはますます機嫌がよくなる。ついでに何となく控えていた酒もどんどん進んだ。
狩も休みで、いい年越しだ。
「5,4,3…」
酔っ払いのハンター達の代わりに、テレビの中継が律儀に年の切り替わる瞬間を数えてくれる。
「2、1、…0!」
「新年だ」
「ハッピーニューイヤー」
グラスを掲げた後、顰め面のサムに乾杯しろよと振り向いたら、思いがけぬ至近距離に顔があった。
しかも眉間に皺がない。
無いというかその口元が微笑んでいる。
げ。
まさか。
「新年おめでとう」
そう言いつつ近づいてくる顔を退け損ねたのは、見事な早変わりっぷりに驚いたためだ。多分。
「うわあ!」
だが一瞬の接触で身を引く。サムは悪びれず笑っている。笑うなこの野郎。毛の逆立つような心境で周囲を見回すと、ディーン以外のハンター達は反射神経が良かったようで、皆テレビの方を向いて談笑している。
ただし、いつも間にか戻ってきた天使が相変わらず遠慮を知らない視線でじーーーっとこちらを見ていた。
「親密になったようだな」
「なってねえよ!」
「元からだよ」
頼むから弟モードから夫モードに変わる時、ぴかっと目が光るとか分かりやすいサインを出してくれないものだろうか。
じーっとこちらを見続ける天使を黙らせるべく食べ物をぐいぐいと押し付けながらディーンは思った。
時間切れだ!
支離滅裂だけどいつものことで上げてしまおう。突貫やる体力戻ってよかった。
皆様よいお年をーーーー!!
[35回]
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