タイマーがちゃんと動いたようで良かったです。
んが、せっかく8月1日から一日ずつアップしたのに、うっかり日付を7月31日のままにしていたので帰ってから修正しました。うーむ使いこなしていないなあ。
さて、ここ数日のアップはリサイクル品だったのでちょっと小ネタでもコネコネしたくなりました。
旅行に行ってきたので旅行に行くSWねた。
「なんで?全然分かんないんだけど」
サム・ウェッソンの口調が思いがけず強かったので、ディーン・スミスは驚いてぱちぱちと瞬きした。
「一体全体君はなにを怒ってるんだ」
本気でわからないのが伝わったのか、ホテルのレストランという場所柄を思いだしたのか、ウェッソンは周囲をちらりと見まわすと、声のボリュームを少し下げる。
「なんで一緒に旅行に来たのに部屋が別なの」
「…?普通別だろう」
そう答えると、テーブルを挟んだ向こうでウェッソンががっくりと肩を落とす。
夏の休暇にどこか行こうと申し合わせて、少し離れた観光地に旅行に来たところだった。行先もホテルももちろん相談して決め、予約だけディーンがしておいたのだが、基本的にな認識にずれがあったらしい。
「旅先なら周りの目もそんなに気にしなくていいし」
というサムの言葉には賛成だが、最低限のプライバシーは必須だ。恋人だろうが見られたくない部分はあるし、遅寝かつ超早起きの相手のペースに付き合わされてはかなわない。
「でも、せっかくだから二人でずっと過ごしたかったよ」
膨れるウェッソンに苦笑する。寝室まで同じにしたらどうなるか、半同居に近くなった現在よくわかっていた。睡眠と睡眠以外の用事でほぼ寝室で過ごすことになり、なんのために観光地にきたのだかわからなくなるだろう。
そう言うと思い当ることが多々あるのだろう、サムは少しばかりしょぼくれた顔になり、大人しく食事に口を使い始める。
ディーンは口元が緩みそうになるのをぐっとこらえて水を飲んだ。
誰も知り合いのいない旅先で、人目を気にせずサムと歩くのは楽しみだった。
そして、部屋を分けたのにも夜を過ごすのも同じ寝室でなし崩し的にではなく、はっきりその意思を持って相手の部屋の扉を叩く方が好きだという理由もあった。だがそういう嗜好を吹聴する趣味はなかったので、夜に行動で教えてやろうと思いつつ、しょぼくれたサムのグラスに少し笑ってワインを注いでやった。
そんな感じ。
5行ぐらいでまとめたかったけど無理でした。
しかしスミスさんが嗜好を披露するまも無く、ウェッソンの方が先に来るに違いない。
そんでもって、今後の旅行は妥協案でコネクティングルームを取られるにちがいない。
あー、帰った途端にまた旅行行きたくなりますね…
[29回]
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