なんというか、今、とても覚えのある状態です。
何か書きたい、けど思いつかない。
一時期よりもベース体力はついてきた気がするんですけどね。ムパラがなければここからまた一丁ノック始めてもいいかなとかちょっと思ったりもするんですが、そうするとムパラの締切の頃には真っ白な灰になっていること請け合い……
上手いことに大航海時代とアトリエの呪縛がちょっと緩んできたので、はやりのとうらぶとやらにうっかりはまってしまう前に何か書こう。
思いつかないこんな時は、懐かしの140文字のお題った―さまに頼ろう!
「あなたはクレトムで『大体あいつのせい』をお題にして140文字を書いてください」
「どうしたの、トム」
突然真面目な顔でクレイに正面に立たれたトムは、驚いてパチパチと瞬きをした。
「どうって?」
「なにか、ここ数日考え込んでるみたいだから」
「ああ…」
考え込んでは、いる。しかしどちらかというと考えようが悩もうが仕方ない類のことではあるのだ。
「大したことじゃない」
「またあいつに何か言われた?」
笑って流そうとしたが、クレイの固い表情は変わらない。
「あそこの親父さんの言うことはほっときなよ。どうせ深いこと考えてるわけじゃないんだから」
クレイが言うのは自宅近くの食料品店の店主のことだ。他人との接触がごく限られているトムが挙動不審になる時は大概この店主が余計なことを言ったときが多い。
だがトムは首を振った。
「いや」
「じゃあどうしたの」
だんだんクレイが思い詰めた顔になってきて、トムは困って眉をひそめた。
「いや、なんかお前がな」
「僕だったの!?」
目を見開くクレイに、落ち着け、と肩を叩く。
「せっかく連休をとったわりに、どんどん目の下のクマがすごいことになってるなあと思って」
「ああ…」
クレイの表情が「なあんだ」といったあと、少しばかり照れたようなものに変わった。
「まあ、それは多少しょうがないかっていうかさ」
「…まあな」
トムもなんとなく視線をそらす。
ここ数年一緒にいた相手と、少し前に恋人関係というものになった。その後の初めての休暇がどういう過ごし方になるかは推して知るべしだ。
「トムもだよ」
クレイが呟いて、トムはパチリと瞬きをした。
「そうか?」
「うん」
クレイが心配そうな顔をして、目の下をそっとなぞる。
確かにそうかもしれない。意識すると途端に眠気が襲ってきて、トムは小さく欠伸をした。もともとどちらかというと朝はなるべく長くベッドにいたい方なのだが、ここ数日は目を覚ますともれなくクレイの顔が至近距離にあって、しかもなんだかこそばゆいことをなにかしら言ったりする。いたたまれなくて眠気も振り払って起き上がることが続いていた。
トムが起きるとクレイも起きる。
そして二人そろって眠りに就く時間はかなり遅いのだから、揃って寝不足になるのは何の不思議もなかった。
「なんだなんだ、そろいもそろってげっそりしあた顔しやがって、頑張るのもほどほどにしろよ」
そして買いだしに行った食料品店で、親父は今日もまた悪気ない声をかけてくる。ドンピシャなだけにクレイは表情に困りながら会計をし、トムは店の外に逃げてしまった。
大量に買った買い物袋をそれぞれ両手に下げて部屋に戻る。
「…なあ、今日あたりお互いちゃんと睡眠取った方がいいんじゃないか」
「そしたら明日は昼間までベッドから出ないってどう?」
「………」
「………」
互いの提案は平行線だが、今日の買いだしが残りの休みをずっと部屋にこもっても十分足りる量になったことは、無言のうちの合意事項なのだった。
よくわからんけど終わり
えー、今頃になって同居クレトムの456の辺りです。
そして140文字なんか完全スルー
[32回]
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