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海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
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アラブ太腕繁盛記12

いやーん。なんでこうなるんだろう。
幼馴染を書きかけてるんですよ最初の10行くらいだけど、だけど横からあらぶが出てきて、じゃあちょっと出たとこまで書こうと思ったら一回分に先になりおった…
なんだろう出ないときは出ないのに。

無茶なお妃設定にも暖かいパチパチありがとうございますー。
きっとあれですよ、まだ若いサミー王子の上に乗っかってたんですよ二人して…かわいそうだなあ。←書いてるのはお前だ。






心なしか表情を固くしたディーンが社長室を出ていった後、ロキはうんざりした顔で隣の従兄弟を振り返った。

「お前な。まだ要るならそう言えよ」
「何がだ」
「飽きてお払い箱じゃなかったのかよ。未練たらたらじゃねえか」
長い脚を邪魔そうに組んだサムは、ロキの方に視線だけ向ける。
「僕は一言もそんなことを言った覚えはない」
「じゃあなんで宮殿から出してほったらかしてんだ。明らかに廃棄寸前だろうが」
なにが抱かれたいかだ、抱かねーよあんなごついの気色悪い。
ぶつぶつ言う従兄弟を見やってチラリと笑う。
「あれが外で働きたいと言ったんだ」
「へー、そーかよ」
半分も信じていない表情でロキは肩をすくめる。
「まあいい。外で使えないなら使えないだ。だがそんならお前の妾のおねだり聞いてこっちは引き受けてるんだ。せいぜい御寵愛の箔でもつけろ。廃棄前と現役の愛妾じゃ営業先の受けが違うからな」
インターホンで茶を持って来るよういいつけているロキの隣で、サムはディーンの出ていった扉に視線を向けている。


「…そうする」
少し間を開けての従兄弟の呟きに、ロキは
「めんどくせえ奴」
と肩をすくめた。


 


 


「それは良かったな」
「良くねえよ!」
社長室の唐突な面接もどきにひきつりながら仕事を終えてディーンがマンションの自室に引き上げてくると、翌日どころかもう迎えの黒ずくめ達が部屋の中で待っていた。
プライバシーはどこだ。不法侵入者を訴えたい。
久々に空に向かって怒鳴りたい心境になるが、この異国の地ではサムの方が法律だ。
「言葉に気を付けろ。主のお召しの何が不満だ。その発言は不敬と取られてもおかしくないぞ」
陰気な顔の侍従が低い声でぼそぼそと指摘し、ディーンは口をつぐむ。陰気で貧弱に見えて、なんの武術をしているのだか妙に腕力が強いのだこの男は。ここ数年で嗜みとして多少の護身術を教えられて分かったことだ。身体はそれなりに鍛えていたものの、体型維持のためのマシントレーニングくらいしかしていないディーンは文字通り何度も片手でひねられている。
そしてマディソン達ほど分かりやすくはないが、注意や叱責の形でこの国で過ごす身としての地雷や注意を教えられることが多い。


着替えろ、と服を渡されてディーンは戸惑う。
「おい、休みは明日からなんだが」
「今夜これから来るようにと殿下の仰せだ」
「明日の朝迎えが来るって言ってたぞ」
「では気が変わられたのだろう」
早く着替えろ、と急かされる。
仕方ない。これはいわばあれだ。前の会社でいえばオーナーや会長から呼び出しがあるようなものだ。それでなければ大口顧客だ。そう思うと理不尽な要求も宮仕えの一環と割り切れそうな気もする。ただ、サムだと思うと腹が立つのだ。オーナーだろうと会長だろうと、事実上のパトロンだろうと。
大して広くもない部屋にぞろぞろとした黒服が文字通りぶつかりかねない混み方で待っている。ディーンは一つ頭を振って、アタッシュケースから自宅で時間があったらやろうと思っていた書類を取り出し、リビングに置いてあったDVDと一緒にまとめる。
不審そうに見ている侍従に、
「荷物だ」
と簡単に告げた。
「なぜそんなものがいる」
眉間に縦ジワを寄せる陰気な顔に、少し口の端を上げてみせる。
「サムは忙しいからな。一人でいるときの時間つぶしだ」
そう言うと少し意外そうな顔をしつつも「なるほど」と頷く。DVDを観るような設備があるが不明だが、あの広い部屋で休暇の間中サムを待って待機させられるのは考えるだけで気が滅入る。実のところそろそろこの国での生活も長くなってきたので、侍従に断って支障がなければ、近場でもいいのでドライブでもしたいと思っていたのだ。
いかに元々ワーカーホリックでも、さすがに会社と自室との往復がほとんどの生活には飽きかけていた。


渡されたぞろぞろとした服に着替え、侍従に連れられて部屋を出る。
何となくいやーな予感がしていたのが当たり、マンションの廊下も、入り口前に停められた車の周囲も見物に出てきた隣人や会社の同僚で一杯だった。
「お前、本当に殿下の愛妾だったんだなあ」
他の同僚たちと一緒に車の周りにいたベニーが感心したように言うのに脱力する。まだ帰宅して間もないのだろう、社で会った時の服装のままで着替えてもいない。
「そうらしいな」
ここで愚痴を言ったりしたらそれこそ不敬罪だなんだと面倒なことになる。黙ってせいぜい気取って笑うと、どんどん増えてきた周囲の見物客(ほとんど知った顔だ)が、変な歓声を上げながら揃って見送りの礼をした。しかもこの場面では止むを得ないのだろうが礼が女性向けだ。
(まさに見世物だ。さらしものだ。羞恥プレイだ)
明日にでも帰れるのか、一週間以上ある休みの間留め置かれるのかわからないが、帰りはひっそり帰ってきたい。車に乗り込みながらディーンは心から思った。


 


 


ここ数年近づかなかった建物は、あっけないほどすぐ目の前に迫ってきた。
最初にこの外観を見たのは、サムに交渉してここを出た時だった。はじめに連れてこられたときは文字通り意識が無かったからだ。門を入ったところで車を降り、侍従の先導で敷地の奥へ入っていく。


見覚えのある庭に足を踏み入れると、灯りの点きだした庭の向こう側、白い建物の入り口に立つ背の高い姿があった。横に控える黒服の侍従も変わらない。ぎょろりとした目で、入ってくるディーンを見ると無表情に軽く頷いた。


「おかえり、ディーン」
サムが口許で微笑んで手を差し出してくる。
「…」
サムへの挨拶は一通り教え込まれたというのに、咄嗟にディーンは言葉に詰まった。昼間の続きで投げ捨てるような口調で何か言われるものと決めつけていた予測が外れて戸惑う。
帰ったわけじゃない。だがそれを決めるのは自分ではなかった。
頷きたくはない、だが抗うこともできない。
詰まったまま促すように差し出されたままのサムの手にゆっくりと手を重ねる。長い指が久しぶりに絡まるのを感じたとき背筋を走った感覚は、嫌悪か緊張か、それとも別の何かなのか考えたくなかった。



まだ続く

もー本当に後先考えてないからなあ。
ここは数あるハーレクインマンガに倣って、数日過ごした後仕事に戻って数か月したら「う、吐き気が」でバスルームに駆け込み、
(まさかそんな)
のベビー落ちじゃだめですかね。あらぶー三千年の秘薬かなんかで。
…いや、嘘ですすみませんしません。あーうーどうしよう…


 


 


 


 

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