忍者ブログ
海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カウンター
アクセス解析
プロフィール
HN:
おくら
性別:
非公開
自己紹介:
二次元、三次元問わず楽しいもの大好き。
常に読むものが無いと苦しい活字依存症。
ブログ内検索
P R
バーコード
アクセス解析
[67]  [66]  [65]  [64]  [63]  [62]  [61]  [60]  [59]  [58]  [57

バカンスだ!(W一家9)

あんまり暑いのでサーファーのスラッシュを読み出しましたが、季節は合ってるんだけどさすがになかなか進まない・・・

モーローとしてたら海に行く一家が浮かんできたので置いておきます。



夏だ。バカンスシーズンだ。

どっちかというとお金の無いW一家も夏には家族で旅行に行く。
頼もしいことに機動力と体力には全員が恵まれていた。


幽霊が出るという噂で、借り手のつかない海辺のコテージをサムが見つけてきて格安に借りた。
車に分乗して1週間の海三昧。
エレンとジョー、ボビーも誘って、7人プラス天使でやってきた。
 

「海だー!」
「椰子の木だー!」
「砂浜~~♪」


若者3人が歓声を上げる。


「やった…一週間丸々休みなんて久しぶりだ」
前日夜中まで仕事だったサムは、移動する車の中でピクリともせず熟睡していたが、海についたとたん起きてきた。
砂浜を歩きながら、
「今日は休み・・・明日も休み・・明後日も休みだ・・・・・!」
満面の笑みを浮かべている。
携帯の電源を切ってやるーーーと叫んで砂浜でグルグル回転しだした。


「そっかあ?俺なんか3ヶ月働くと、大体1ヶ月休みだぞ。家に戻ったら次の仕事探さないとなー」
そんなサムをニヤニヤして見ながら、運転手だったディーンが腕をぐるぐる回しながら声を上げる。
 

(それはどんなもんだろう?)


荷物を下ろしながら、多分その場の全員が考えた。

 

 

さて、幽霊である。
もちろんバカンスなので退治なんかしない。
出る場所(屋根裏部屋のクローゼット)を確認すると、皆で寄ってたかって護符と塩で封印してしまい、
あとは見なかったことにする。


「たったこれだけの手間でこの安さ・・・。えらいわサム。よくこんな無害な幽霊のいる物件を見つけてくれたわね」
「当然だよマム。だって宿代が安く済めば他が潤沢になるもんね」
 

母と次男がしっかと手を取り合う後ろで、父と長男は
「しかし、見てしまうと狩らんといかん気がするなあ・・・」
「サムが、『バカンス終わってから持ち主に依頼しないか持ちかけるから手を出すな』って言ってたぜ」
「うーむ、なんとも抜け目のない」
「弁護士になる奴だからさ・・」

と、落ち着かない気持ちで掃除に励んでいた。

 

海辺といえばバーベキュー。

肉を焼くのはジョンパパの役目だったりする。
 

「父さん、こっちも焼いて」

「俺、これもらう。これ俺んだからな」

「お前たち、自分で焼きなさい!」


さすがに子供の頃と違って、パパもいつまでも焼いてはくれなくなった。息子らも心得て一通り腹を満たした後は調理側に回る。
(エレンとジョーにはもともと先に取り分けている)



「私はTボーンのところがいい」
天使がやってきた。しかもいつものトレンチコートだ。

「何にも手伝わないでいいトコ喰おうとすんじゃねーよ」
と兄が切って捨てる。
 

「キャス。ほらトウモロコシ焼けてるよ。バーベキューといえばトウモロコシだよ」
と弟が野菜の皿を差し出す。兄弟、絶妙のコンビネーション。
 

「ジミーは肉が好きだ」

「肉が喰いたかったら、とりあえずその格好止めろよ。バカンスらしい格好してくれ。気分がそげる」
「・・・・・・・・・バカンスか」


しばらくディーンをじっと見つめた後、天使は瞬時に服装を変えた。
とたんにサムの眉毛がきりきり吊り上がる。


「ディーンとおそろいにすんのやめてよね・・・・」
キャスの皿に、焦げたピーマンと玉ねぎを乗せる。


「サムと一緒ならいいか?」
「それもやだ。ボビーか父さんにしてよ」
黒くなった人参もプラスする。


カスティエルはしばらく眉間に皺を寄せて考え込んでいたが、次に服装が変わったときはTシャツにハーフパンツ、ビーチサンダルというとても無難な服装になっていた。

「あーうん、それなら合格だな」
ディーンが重々しくフランクフルトを天使の皿に乗せた。
「・・・・・・・」
天使は不満そうだが無視する。


「その格好はどうやって決めたの?」
ジョーが皿を持ってやってきた。ついでに焼き手達にビールを持ってきてくれる。

「この砂浜を10キロほど行った先に、やはり遊びに来ている人間達がいる。それを写した」
「・・無駄な力使うなよ・・・」
ジョーの皿に肉や野菜を取り分けながらディーンが笑った。
「地上にいるので、体力ほとんど底つき状態なんだろ?天使の手当て方なんて誰もしらねえぞ」

「大丈夫だ。倒れるほどではない。最近は比較的体力がついた。例えばこの場でなら天気を変えられるくらいの余力はある」

「え?」
思わず全員が注目する。

「指差すだけで、この晴天を雷雨に・・・・」
 

「「「「「「やめんか!」」」」」」
怒鳴らなかったのはボビーくらいかもしれない。
 

「君が余力の心配をするから」

「状況見ろよ馬鹿天使! 今、俺たちゃ何をしてる?」
「野外料理をしている」
「そうだろう!肉が濡れてもいいのかよ」
「では肉をくれ」

 

 

もうすぐ陽が落ちる。
夕陽を見ながら散歩して、夜になったら焚き火を焚こう。

バカンスは始まったばかりだ。


つづく

 


夏の間にバカンスものいくつか書けるといいなあ・・・
砂浜をぶらぶら散歩したり、岩陰に座って星を見たり、
砂浜にメッセージを書いちゃったりすんだぜ!!!

 

 

 

 


 

拍手[4回]

PR

お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
非公開コメント

忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne