朝と夜は涼しくなってきましたが、昼間はまだ暑い日が続いております。
皆様おげんきですかー?
週に2回は記事を上げようの試みは続いております。
今日はお題った―さまでかわいーお題がでました。
キスのお題で
「顎に痕を残すキス」
何となくイメージがクレトムだな。平和な同居の方で。
トムは主に自宅のパソコンで株の売買をして過ごすことが多いので、下手をすれば文字通り家から出ないで一日が終わることもある。
なので深刻度は低い。…とはいうもののだ。
「…これは止せよ…」
「ごめん」
朝のバスルームでトムはほとほと困ったように抗議し、クレイはしゅん、と肩を落とした。
トムの顎にはくっきりとうっ血の痕が残っている。しかも正面にだ。鏡を覗けば嫌でも目に入る。
ちょっとお互いに羽目をはずした昨夜ではあったのだが、頭に血が上っている最中を過ぎて、朝に見たいものではない。何だかまぬけだし。
「この顔じゃ買い物にも行けない」
「僕が買って帰るよ」
「ついでにカフェに寄ろうと思ってたのに」
トムが珍しく厳重抗議なのも無理はない。トムの白い顔(外に出ないから余計だ)にうっ血の赤は鮮やかだったし、ぶつけたとかごまかそうにもクレイの歯型までばっちり付いている。
が、
「カフェってどこの?」
クレイが反応したのは別の部分だった。当然機嫌の悪いトムに「教えない」とそっぽを向かれることになる。
その後怒りがなかなか収まらなかったトムは(要はなかなか消えなかったのだ)、週末を狙ってクレイの顎にも同じような痕を付けてやった。どうだ、俺の恥ずかしさと不自由を思いしれ。
だが、トムと少し羞恥ポイントが異なるらしいクレイは、申し訳程度にストールを巻いてそのまま近所の店に外出し、
「どうしたんだそれ」
と訊かれるたびに、
「昨夜ちょっとね」
とデレデレと周囲ににやけ顔をまき散らした。結果として
「淡白そうな顔をして情熱的らしい」
といらんイメージを振りまかれたトムは、さらに数日、近所に出る気になれなかったという。
ぶっつけ書きで終わる
ああ、クレトムはしばらくぶりでも平和だなあ
[23回]
PR