ゴールデンウィークが始まりましたね。
なんかここならではのことができたらいいなあと思いつつ、まだ何の予定も立てていません(笑)
それでも休みが多いと思うのは、気持ちにゆとりを生みますねえ…
……今日は絶対軍曹とか脳内に発生しないな。
えーと、今日のネタどうしようかなあ。
今日は何か平和だ…
平和だから同居クレトムにしよっかな(ホラーの原作にはごめんなさいですわ)
珍しく何もない週末だった。
昼間はガタついていた窓枠と、テーブルの修理をして過ごし、夜はビール片手にテレビの野球中継を見る。
特に贔屓のチームというわけでもなかったが何となくチャンネルを回す気もしなくて、クレイはソファに凭れていた。
「トムも座りなよ」
テーブルで何やらチェックしているトムに声をかける。大工仕事はそれほど得手でないらしいトムは、窓枠に苦戦してクレイに任せた後は、車の掃除を整備をして過ごしていた。会社勤めのクレイと違って、トムは平日も家にいるのだが、投資対象を広げたとかで昼夜を問わずパソコンの前にいることが多い。
「ああ」
トムは見ていた画面を閉じると、少し濡れた髪をうるさそうに掻き上げながら立ち上がる。シャワーの後なので、クレイが買ってきたグレーのシャツに少し水滴が垂れていた。
「どっちが勝ってる?」
フリッジからビールを出しながらトムが尋ねる。
「まだ0対0」
「ふうん」
言いながらすとんとソファの下に座る。
(え)
ソファの隣に座るかと思っていたクレイは固まった。そして目の前に座った濡れたダークブロンドが、ごく自然にクレイの足に凭れてきたのでさらに固まった。
(なななななな)
いや、今さら足に頭が触れたからと言って騒ぐような仲ではない。ないのだが、いきなり思いがけない形で懐かれて動転した。
「……聞いてるか?」
気が付くと膝の横からトムがクレイを見上げている。どうも動転している間に何か話しかけられていたらしい。
「ご、ごめん。なに?」
「いや、大したことじゃないけど。…眠いなら寝た方がいいんじゃないか?」
「え、いや、大丈夫」
トムの様子からすると、絶対に自分の行動を深く考えていない。珍しい懐かれ方が終わるのが惜しいのでクレイは咳払いして身体を少し起こした。
「あ、もう7回なんだ」
「あまり動かないゲームだよな」
「投手が良すぎるとちょっと詰まんないことあるよね」
言うとトムはうんうんと頷いて、でもあのバッターはこの投手との相性で言うと打率高いんだけどなあとか言っている。クレイと違って好きなチームらしい。
言いながらまた体ごとクレイの足に凭れたり、ちょっと膝に顔を乗せてクレイを見上げてきたりする。
(何が起こったんだ一体)
クレイは普段のトムがしなさそうな振舞いの連続にさらに白くなりつつ、辛うじて受け答えをしていた。
その時ポーン、という電子音が響き、トムははじかれたように立ち上がるとパソコンの前に戻る。呆気にとられるクレイの視線の先で、トムはホッとしたように深々とため息をついていた。
「初めての金融商品でちょっと勝手がわからなくてな。でも売却できてよかった」
少し笑って戻ってきたトムは、今度はクレイの隣に座る。そして、今更気づいたように
「あ」
とクレイの膝を指した。
「なに?」
「悪い。濡らした」
タオル取ってくるか、と言いつつ立ち上がりかけるトムを引き留める。
「そういうことかあ」
「?何が」
笑って濡れた頭にキスをするクレイに、トムが怪訝な顔をした。
これは一体だれだ。山もなく落ちもなく書き直しもなく、終わんないので無理矢理切ります。
今日もクレトムは平和ということで!
[18回]
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