ipadを買って以来、S8(と一部S7)を観たり、乙女ゲーをしたり、マネーと時間をタブレットに注いでしまっています。
一つ前の夫婦帰宅が乙女ゲーの影響でかなりかなりなことになったので、ちょっとリハビリに色気抜きのW一家でも考えよう。
あまりにも平和でオチが見つからないので、「ある日の風景」くらいの思いつきネタ。
文章もバラバラです。でもねただからご勘弁。
そ、そしてリハビリがすんだらOLPシャッフルだ。月末がきたよ~やばい!
拍手ぱちぱちありがとうございます!お礼は数日中にいたしますです~
ウィンチェスター家は今日も平和にちがいない。
ジョンの整備工事はまあまあの客足だし、メアリは新しくできた美容室のカットが気に入って機嫌がいい。
ディーンはまた仕事が変わったが、食費は稼いでいるし身体は元気なので、もはや家族は何も言わない。
最近のトラブルといえば、サムが新しく買ったセキュリティ機能の高いUSBのパスワードを忘れて、中のデータが消えたくらいか。(事務所で頭を抱えたサムの前に、『助けてやろうか』と悪魔が来たが、『バックアップがあるんだよ』と冷たく払われていた)
変わったことといえば、ジョンとジム牧師が共同で、「悪魔払い呪文CD」を自主生産して売り出した。
最初はジョンが思いつきで作って売り出したのだが、パッケージデザインで趣味に走りすぎ(誰にも相談しなかったので、止める者もいなかった)、ヘビメタと間違って買う客が出る一方、信心深い高齢者には敬遠されたりしてさっぱり売れなかった。(手作業でパッケージ詰めを手伝ったディーンの作業が今一つ雑だったこともある)
メアリとサムの厳重な非難を受けて反省し、ジョンはジム牧師に相談して「牧師監修」の一文をでかでかと印刷し、パッケージをいかにも神聖っぽいイラストに替えて売り出した。今度はそこそこあたり、家計と小遣いを無事に穴埋めしたジョンは胸を撫で下ろしている。
さらにジムは教会の牧師としての立場を活用して教会のスピーカーから毎朝CDを流しているので、ごくたまにだが、通りがかった牛乳配達のおじさんが黒煙を吐き出して倒れたりすることもある。運よく(?)目撃者がいるとかなり強烈な宣伝になっていた。
「でも、出てから払うのもいいけど、あらかじめ近づけないのが一番いいよね」
「一回買ったらどこにでも使えるのがいいよな」
現代っ子であるところの兄弟は、さらに手軽で便利な悪魔祓いの模索を始めた。
「町内会に提案してさ、毎日町内に強制放送するといいんじゃないかな」
「うへえ、毎日何回もラテン語聞くのか?なんかこう、邪魔になれねえ音楽風とかにならねーのかな」
「あ。それいいかも」
ディーンとサムは家庭や一般の店でも自然にBGMとして流せるような、ヒーリングミュージック版やロック版の発売を計画してみたが、ラテン語の詠唱を正確に、かつ音楽的に歌いこなす人材が見つからない。
「いっそ俺が歌うか!」
「・・家族しか買い手がつかないから止めてくれ」
「あなた達、CDはいいからテーブルにつきなさい」
あっちこっちで固まってはCD販売の話で盛り上がる男たちに、メアリが顔をしかめる。なんのかんの言って昔堅気のハンター一家で育ったメアリは、便利で手軽な悪魔祓いの追求に、ちょっと抵抗があるようだった。
「悪魔が防虫できても、他の魔物には関係ないのよ」
「わかってるよマム」
「あ。そうだ。キャスに詠ませるのはどう?『天使が唱える悪魔祓いで効果倍増!』」
「お。いいんじゃね?」
「・・私は悪魔を滅ぼすのにスペルなど必要ないが」
「いや、お前が祓うためじゃなくってな」
「席に着きなさい!!!」
狩暮らしのW一家は今日も平和に暮らしていて、今日の最大の事件は夕飯にボビーとジムも急遽加わったために、ミートパイの配分が小さくなったことくらい。
そして一家のCD販売熱はしばらく続いたが、後日、ネットの無料配信に詠唱がアップされてしまい、売り上げは激減したのをきっかけにめっきり関心が薄くなってしまうと。
ジョンは新しい釣竿を買い損ね、がっかりするのであったとさ。
・・・と。
おおお、見事なまでに色気皆無だ。
よし、なんか心のバランスが取れてきた気がする。
[20回]
PR