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海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
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出奔夫婦の帰宅後


「出奔兄貴の夫婦SD版」その後のコネタ・・・いや、コネタ以下です。

オチ無し。例によって平和にベタベタしてるだけのブツでもいいわ、という方はどうぞ。
師匠はどうぞどうぞ。例のあれです。
他との流れの整合性もあまり考えないで下さい・・・

拍手ぱちぱちありがとうございます!お心当たりの方はRES板へどうぞ~



いたたまれん。
ディーンは声には出さず呻いた。
確かに多少主張は通ってるのだが、いたたまれん。

相変わらずのでかいベッドの中で3回目に雪崩れ込もうとしたサムを、
「また家出すんぞ!」
とひっぱたいて止めたまではよかった。
まあとっさに口にした台詞が、クールでワイルドなタフガイとしては色々となんなのだが、とにかく渋々ながらサムはなだれ込みを諦め、二人とも何かしらを身につけた。
だが、そのあとがいけない。
本当に体力が有り余ってるらしいサムは、さっさと寝ればいいのに、ディーンを抱え込んで髪を撫でたりキスをしたりしながらむず痒いことを延々と言い続けている。

いっそ「花よ星よ君の瞳に乾杯」とか口走るなら笑ってしまえるのだが、
「明日は何して過ごそうか」だの、
「ディーンの留守中に庭に変わった小鳥が飛んできたんだよ」だの、
「ここのフレクルの形、気がつかなかったけど可愛いね」だの、しょうもないことばかりだ。
「ディーンの耳、赤い」
「・・・・・」
赤くなったからなんだっていうんだ。血が通ってんだから当たり前だ。
壁の方へ寝返りを打とうとするが、甘ったるいくせに強引なサムの腕はディーンにそれを許さない。
だから延々と至近距離でピロートークもどき(もどきだ。断固として)を聞き続けることになる。

「いい加減に寝ろよ」
「うん、そうだね」
「さっきからこっぱずかしいぞお前」
「うん、わかってる」
言いつつ、サムの目はひたすら甘ったるい。
「でも、好きだとか可愛いとか、幸せだ、とかを言葉で伝えようとするとこんなになる」
「・・・」
疲労困憊してなければ思わず「べらべら言ってないで黙ってやることやれ!」とか口走りそうになる。

もしかして俺にそう言わせる罠か。罠なのか。

「それにこうやってディーンを抱き締めて、眠るのを見てるの好きなんだ」
「はあ!?」
「瞼が落ちて、翠の目が隠れて、腕の中でだんだん眠っていくのを見てると、ああ、本当に僕のものなんだなって思えて幸せな気分になる」
「・・・」
これは新手の拷問かもしれない。そんなことを言われたら意地でも眠れない。
怒ってないと言いつつ実はこいつは根深く暗く怒っていて、好きなだけやらせない腹いせに嫌がらせを仕掛けてるような気もしてきた。

「ディーンはこんな風に言われるのは苦手だろうけど、嫌がらせじゃないよ」
表情を読まれたのか、サムが小さく笑って額にキスを落とす。
その感覚は確かに温かく優しい感情だけを伝えてきて、いたたまれない甘い言葉よりよほどあっさり受け入れることができた。
「もしもこの先、なにかあったとしても」
サムの指がディーンの顔をなぞる。
「僕がディーンをどんなに好きかとか、とても大事だとか、今すごく幸せだ、とか、ずっと一緒にいたい、とか」
目尻に唇を触れたまま呟いた。
「言っておけばよかった、ってことはなくそうと思って」
「・・・なんだそりゃ」
そんな蕁麻疹が出そうな言葉、聞かなくても何の支障もないぞ。
むしろ速攻忘れたい。
お前はいいよな。呪が解ければ綺麗さっぱりなんだから。

思わず恨みがましい気分になってサムを見る。
大体において、「気をつけるよ」と言っておいてからに帰り着いた早々なにしやがんだ。反省の態度が見えん。
そう、サムがピンシャンしてまだ眠りそうもないのは、まだ夜も早い時間と言うこともあるのだ。
どこまで脳みそ溶けてんだこの馬鹿。
そう言ってやろうと思ったのに、なぜか口から出た言葉は
「もう聞いたから何度も言うな」
というキレのない呟きだった。

もちろんサムは全然懲りずに延々と痒い睦言を言い続け、せっかく戻ったディーンはまた大して間をおかず、『そのうち戻るから探しに来るな』とメモを残して飛び出すのであったとさ。

そして寝不足で(サムに経過を観察されてるかと思うと眠りづらい)目の下に隈を作ったディーンは例によってボビーおじさんのところへ「何も聞かないで泊めてくれ」と転がり込むんだな。
そしてやっぱりディーンの言うことをききゃーしない夫は10日くらい経ったところで「ごめん、がまんできなくて来ちゃった」とか言って押しかけてくるに違いない。

ああ痒い痒い。

乙女ゲーをやったせいか、痒い台詞を書きたくてしょーがなくなった昨今でした。
「ディーンは僕のパートナーなんだから、側を離れちゃだめだよ」
とか、
「これ以上好きにならせてどうする気さ?」
とか口走るサミーと、鳥肌立てる兄貴、そして周りでヒイヒイ笑う悪魔達。
でもクルリと振り返ったサミーは対悪魔戦車でも持ち出してきて、笑った悪魔を速攻で殲滅するんだな。そんで、「お前ら逃すとディーンが気にするから」とか言っちゃうんだな・・・



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