兄弟喧嘩して飛び出して、楽しくわっはっはと過ごしているある日、サムが来る。
酒場の入り口に立つでかい影は同じ。
でもその影はまっすぐディーンの方へ向かって来て、開口一番
「ごめん、ディーン。どうかしてた」
真摯な表情で謝るサムに、びびっと状況を察して毛が逆立つ兄貴。
こいつ夫だ。
サムはあれこれ謝ってくるけど、兄貴はタフでクールで顔もよくビリヤードも強い・・・みたいなイメージで気分よくすごしているところに「夫」が来たので、ふーふだのなんだの言い出すんじゃないかと思ってひやひや。
まかり間違って男らしい俺様がハグだのキスだのされたとしたら目も当てられない。
(そのときの自分の様子はタフガイっぽくないであろうことを何となく予測している)
なので、
「お。そいつが喧嘩した弟ってやつか」
「許してやれよ、平謝りじゃねえか」
なんて周囲の冷やかしにも気もそぞろ。
サムの方はちゃんとディーンが嫌がることは言わないんだけど、ディーンは疑って挙動不審。
結果としては、
「弟と喧嘩したって言ってたけど、どう見てもありゃあ弟じゃねえよなあ」
「あいつが来た途端、妙に大人しく帰ってったよなあ」
とかやっぱり噂になってしまうのでしたとさ、と。
それしか考えてないけど今日はこれまで!
[15回]
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