とあるボビーの昔なじみの依頼でですね、どっかの良家に潜入する人材(ハンター)が必要となったとします。
そしてお声がかかったのがハンター仲間では若い(そして駆け出しではない)W兄弟だったとしましょう。
家族に不審がられないような見た目の男がいいということで
兄貴を見て、
「おお、こりゃいい」
ということになり、
「・・・というわけであの家に潜入して欲しい」
と言われます。さすがにピアノ教師は無理だから(家庭教師も無理だから)、秘書見習いかなんか、まあスキルがいらない肩書きで。
「えー?」
堅苦しそうな気配に嫌がる兄貴を見つつ、
「教師とかなら僕の方がいいんじゃないの?」
というサミーですが、
「いや、奥方はこっち(兄貴)の方が好みだから」
と即答されて憮然とする。(兄貴はきっと、なに?奥さん美人?何歳?お近づきになっていいのか、等いらんことを口走ってボビーたちに怒られるに違いない)
そして
「既製品はだめだ」
とテーラーが来たり、ヒゲを剃れだの、髪をちゃんとしろだの、姿勢をまっすぐだの、歩き方をどーにかしろだの、眉をしかめるなだの、話し方が悪いだの、まるでマイフェアレディのような特訓が施されるわけです。
しかし兄貴のワイルドなお育ちはそうそう隠れるもんではないでしょうから、最終手段としては催眠術師とかまで引っ張り出さないといけないんじゃないかな。
そして!結構な期間の後、
「一体ディーンになにしてるんだよ!」
と文句たらたらのサミーの前に、
「どうだ見ろ!特訓の成果を!」
と言ってスーツを着て髪を撫で付けて細縁フレームの眼鏡をかけた兄貴がすらっと現れたりしちゃって、サミーは呆然なわけです。誰ですかこの人。
特訓に付き合っていたはずのボビーも、
「うーむ、見慣れたはずなのにすごい」
とうめくに違いありません。そこで兄貴がまた黙って少しだけ微笑んだりすると、
「兄貴は育ちが違えばこんな風になる可能性もあったんだ・・」
なんてまた考え出すんだなサミー。口をきくとかなり台無しになるので、なるべく無口にしてろ、と仕込まれてる兄貴。
その後も潜入した家の内部を見張っていると、お兄ちゃんがキラキラした風貌で生息してウロウロしているのがいやがおうにも目に入るわけですね。
まつげが長いのも顔が整っているのも知ってはいたけど、なんですかあのキラキラしい物体は。
「あれ絶対うちの兄貴じゃない・・」
なんて呻いて
「ディーンじゃなくて他を見張ってくれ」
なんてボビー世代のハンターに怒られるんだぜサミー。
そうしていざ狩本番、ってなった時には、上品に大人しげに振舞ってたディーンがやっと
「長かったぜこの野郎!」
って感じにスーツのままでバタバタ走り出したりするのを横目に、
「やっとディーンらしくなった」
とほっとして、
「だからディーンはいいから霊を追え!」
と、またもボビーとハンター仲間に呆れられるサミーなのでありましたとさ。
・・・てな感じに、
馬子にも衣装でおべべと振る舞いを変えたらガラッとイメチェンでキラキラしちゃう兄貴と、
(そして兄貴は今ひとつ自分のキラキラ具合がわかってないといい。『いや、元からこういういい男だし』とか言って、周囲が一斉に『いや違う。いつものお前とかなり違う』と心で返すんだよ)
その兄貴に「おおおおおおおお」ってなるおじさんハンター達と、
褒めやしないけどずーーーーーーっと兄貴をガン見してるサミーの話が読みたいな!!
どっかにそんな話がありませんでしょうか。
読みたいよー。
潜入してる兄貴が、ざっくり編んだセーター着てる日もあったりして、見張ってるサミがなんかモヨモヨするとよろしい。
潜入終わった兄貴が、サミーがセーターじっと見てたのに気がついてて、
「着るか?」なんて被せてくれるんだけど、あいにくサミーにはぱっつんぱっつんだったりしても可愛いなあ。
ああ、だれか書いてくださいそんなDA萌えのスパナチュ話・・・(自分で書け)
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