忍者ブログ
海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
カレンダー
11 2025/12 01
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
カウンター
アクセス解析
プロフィール
HN:
おくら
性別:
非公開
自己紹介:
二次元、三次元問わず楽しいもの大好き。
常に読むものが無いと苦しい活字依存症。
ブログ内検索
P R
バーコード
アクセス解析
[185]  [184]  [183]  [182]  [181]  [180]  [179]  [178]  [177]  [176]  [175

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Happy Birthday Dean!!

いやー、危なく忘れるトコでした。
忘れてホワ/イト/カラー見て過ごしちゃうトコでした。気合が入ってるな我が忘れっぽいトリ頭。

お誕生日おめでとうお兄ちゃん!
ブログ開設以来、初!のSD兄弟の誕生日なので、仕事帰りにケーキを買いました。自分だけ食べると色々アレなので、周辺にもカモフラで買いました。大出費です。
ふっ・・・金のかかる男だな、ディーン・ウィンチェスター(大変な言いがかり)

というわけで、あぶねーあぶねー、2日前に言ったことを今朝思い出して、なんとか突発です。

・・・でも、廃屋でのS6サムと兄です・・・・・次に脳内に待機してたのがこれだった・・・
お祝いになってるのか疑問だ・・・



嵐と雷はよくあるが、吹雪と雷というのは珍しい。
暖かい部屋の中にいたのなら ――例えそれが小汚いモーテルの室内だったにしても―― ここ数年の発生頻度を調べてみてもいい程度には興味深かったが、生憎と今サムがいるのは窓枠が嵌まってるのが不思議なほどの廃屋だった。
窓際とドアの前、暖炉の前に塩を撒き終わったディーンが、身震いしながら地図を広げるサムの方へ戻って来る。不機嫌そうに顔をしかめているのは、おそらく寒さのせいだろう。防寒着を着て行った方が良いという忠告を無視したのだから自業自得だ。とはいえサムもここまでの急変は予想しておらず、上着を厚めにした程度だったので、甘く見ていたという点では同類とも言える。
 

「多分今夜中に奴は戻る。インパラの中にいたんじゃ間に合わねえ。ここで待ち伏せるぞ」
言うまでもないセリフに黙って頷く。今夜を逃がしたらまた長々と追跡をしなくてはならない。


日が落ちて室内は薄暗い。隙間風と共に雪の小片が吹き込み、ディーンが忌ま忌ましそうに手を擦り合わせた。寒さしのぎに動くわけにも行かない室内で、サムもさすがに手足がかじかみ始めたのを感じる。手を握っては緩め、靴の中で足の指を動かしてみるが、その程度で暖まるわけもない。

「ディーン」
「何だ」
声をかけると振り向かない背が応える。
「ちょっと来てくれ」
「だから何だ」
兄はちらりと視線をよこすが、窓際から動こうとしない。
サムに魂がないとわかって以来、彼は時々あえてサムから距離を取ろうとする。
元々無意識に『ぶつかりそうな距離』にいるのが当たり前だった兄弟なので、ある意味意識されているとも言える。邪魔にならなくていいが、今は事情が違った。

「困ったことになった」
重ねて言うと渋々という表情で寄ってくる。
窓の外をちらちらと窺いながらサムの隣に立ち、
「何だ」
とサムが広げていた地図をさすがにもう見えもしないだろうに覗き込んだ。
その背中に回りながら端的に用件を言う。
「寒くて指が動きづらい」
「甘えんな」
「何時間待つかわからない。暖を取ろう」
「自分でなんとかしろ」
察したのか離れようとした背中を捕まえる。
「おい!」
「暴れないでよ。騒ぐと奴が気づいて逃げる。それにこのままだと、奴が来る前に二人とも凍ってるかもしれない」
言うと、きつい眼で睨みながらも大人しくなったので、サムはさっさと熱源を抱き込んだ。
だが、引き寄せた革のジャケットは、ひんやりと濡れたように冷たい。銃を握る手はいい加減冷えていたサムの手よりさらに冷たい。思わず小さく罵ると、兄は逆にそれ見たことかと言うように鼻で笑う。
「窓際は奥より雪がヒューヒュー入ってくるんだ。当たり前だろうが」

その笑いが途中で止まる。サムがじっとり濡れた皮のジャケットを脱がせようとしたからだ。
「サム!」
「これ邪魔だ」
「状況考えろお前」
「考えてるさ。あと2時間もこのままでいてみろ。凍死しなくても絶対戦えない」
それが証拠に兄は既に動きが鈍い。ジャケットを剥ぎ終わるとサムも上着の前を開ける。濡れていない身体を今度こそ背中から抱え込んだ。
お前が良くても俺が凍る、と兄が騒ぐので、剥いだジャケットと埃をかぶった元シーツらしきものも被せてやる。盛大に埃を吸ったようで低い声で文句を言うが黙殺した。
そのまま待ち伏せの位置にうずくまる。
ほどなく銃を握ったまま相手の腹に回した手に、先ほどよりも血が巡りだしたのを感じ始めた。
体温が戻り始めたのはディーンも同様なのだろう。サムとのやりとりなど忘れたかのように、外の気配に集中している。

言葉も、動きも無く待つことには二人とも慣れていた。


・ ・ ・ ・ ・ ・

 


弾は正確に魔物の眉間を貫き、ディーンがほっと息をついた。
「お見事」
まんざら嘘でもなくサムは褒めてやったが、鼻息だけが返ってくる。
ふと、時計を見ると夜中を過ぎたところだった。デジタルの表示が目に留まり、
「ハッピーバースデイ」
と言ってみる。
「ああ?」
「1月24日だ」
振りではなく忘れている兄に指摘した。ちょんちょん、と腕にはめた時計を指差してやる。
ディーンはああ、ともはあ、とも取れる音を発してサムの腕を解き、立ち上がった。肩をすくめて見せる仕草すらない。跳ね除けたボロ布の下からジャケットを拾い上げ、袖を通す。もちろんまだ濡れているそれに、うえええ、と小さく声を上げた。
「引き上げるぞ」
振り向かないまま扉を開け、吹雪がやんだ雪明りの中を黒い車に向かって歩き出す。


だからどうした。
とその背中が言っている。


別にどうもしない。
サムは最近めっきり相手をすることの多くなった、その背中に同意する。


今日は1月24日。
23日の次の日で、一つの狩が終わった日。
ただ、それだけだ。

 


end

 

うわーーーん、やっぱりあんまり祝いっぽくない。ごめんよ兄!しかも上げた後に色々気づいて修正しまくり。でもケーキは美味かったよ(私が)

拍手[16回]

PR

お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
非公開コメント
この記事にトラックバックする:

忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne