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海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
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バレンタイン!

弟兄ねたー、とつぶやいてもやもやしておりましたが、気づくとバレンタインデーじゃございませんか。ここはクレトムネタか?と思いましたが、先に浮かんだスミス&ウェッソンねた。
残業は上司の部屋での二人。(狩りあり。記憶なし)




チャイムを鳴らすと、バタバタと足音がしてドアが開いた。
「やあ」
「あんた…」
見事なまでにぼさぼさ頭で部屋着のウェッソンは目を見開いて口をぱくぱくしている。
まあ、先週大喧嘩をしてからメール一つもしていない状態だったので無理もない。
対して仕事場から直行の自分はかっちりしたスーツ姿だ。
「入るぞ」
立ち尽くす長身の横をすり抜けて、勝手知ったる部屋に足を踏み入れる。
「あ、ちょっと!」
慌てた声が背中を追ってきて、不意に胃が縮む気がした。
もしかして奥の部屋に誰かいるのかもしれない。思いついてリビングで足を止める。
追ってくるデカい男を振り向いた。
「どうしたの急に」
「急に来たらまずいのか」
自分でもなれないことをしている自覚はある。喧嘩をした後、自分から動くことなどしたことがない。それで関係が終わっても構わないというスタンスでずっと来たので本当に終わった関係も片手ではすまない。
しかしだ。
黙々と仕事をしながらディスプレイで何度となく今日の日付を見て過ごし、長引いた仕事を終えてオフィスを出た瞬間に思いついたのだ。

狩りの打ち合わせでもあれば口実になるのだが、タイミング悪く今は何もない。
奥の寝室の扉はあいていて、つい視線が向いてしまいそうになるのをこらえる。
ディーンが入ってきてから、中で人が動く気配はない。
「来ようと思ったから来た。悪いか?
そっけなく言いたいのに、どうもとげとげしい口調になってしまう。日が日だから手土産でも買ってくるという選択肢もあったのだが、それをする気まではしなかったので手ぶらだ。
少しだけ自分の意地を後悔する。
すると、焦った顔をしていてたウェッソンが不意にへにゃり、と笑った。
「悪いわけないだろ。バレンタインなのに一人でふて寝するしかないと思ってたんだから」
「…そうか」
その顔を見た瞬間ひどくほっとし、ついでに口が動いた。
「もしかしたら誰か来ているかと思った」
「なんだよそれ」
「慌ててただろう」
「そんなわけないだろ!散らかってるんだよ」
ウェッソンが眉を吊り上げ、逆にディーンはまたほっとしてあはは、と笑う。
「お前の部屋なんていつもこんなもんだろう」
「うるさいな!せめてメールしろよ」
怒りながら部屋の中をバタバタと行き来するのっぽバカの動きを目で追っていたら、いつの間にか脱ぎ散らかした服が消え、ぼさぼさ頭が収まり、よろよろの部屋着がシャツとデニムに代わっていた。ついでにリビングの低いテーブルにいつもより高めの酒とグラスが出てくる。
キャンドルまで出てきたところでさすがに口をはさんだ。
「……これ」
こちらに背を向けているウェッソンの首が少し赤いように見えるのは気のせいだろうか。
「バレンタインだから、あれこれ考えてたんだよ。無駄になると思ったけど」
さすがに花はないけど、とぶつぶつ言っている背中に近づく。
肩越しにソファテーブルをのぞき込むと、わかりやすく肩がはねた。
「お前の部屋で過ごすつもりだったのか?」
「どこか行っても、そのあと来るかもしれないと思ってたよ」
「ふうん」
軽い調子で返事をしつつ、久しぶりに感じる体温に意識を持っていかれそうになる。
と、顎を載せていた体がくるりと振り向き、長い腕がスーツ越しに背中に回ってくる。
喧嘩の理由はなんだっただろうか。
謝る気は今でもしないが、ウェッソンとの間の空気が緩んで気が抜ける。
顔に添えられた掌が頬を撫でる感触が柔らかくて、ディーンは少し上を向きながら目を閉じた。


終わる。


はなはだしく最近読んだBLに影響を受けているけどまあいいや!
なんか久しぶりだなあ文書くの。






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