さて、そろそろ文章の書き方を忘れかけているので何か書こう。
MOL兄弟で140文字
サムが大学に行ってる頃。
視界の端に不意に見慣れた色彩が映り、サムはハッと振り向いた。
ダークブロンドの後姿を追って大学の構内を速足で歩く。だが、手を伸ばす距離に近づく前にちらりと横顔が見えて立ち止まった。
講義に向かうのだろうその学生は、髪の色と背丈こそ兄ディーンと似ていたが、年齢も体格もまるで違う。
「いるわけないよな」
そもそも兄は実家で仕事をしているのだから、こんなところに来るわけがない。
それにしても、とサムは教科書を抱えなおしながら心の中で呟く。先ほど見間違えた相手の横顔を見た時、瞬間的に思ったのは、
(まつ毛が無い)
だった。兄の顔立ちが整っているのは知っているが、一方で見慣れ過ぎてパーツの一つ一つを意識したことは無かった。
今日、授業が終わったら兄にスカイプをしてみようか、と考える。
いきなりどうしたと訊かれたら、今日キャンパスで見かけた気がして、と言ってみよう。
うう、久しぶりだと何が何だか。
そして140文字は越えたよね…
ぱちぱちやお言葉ありがとうございます!月刊化を乗り越えた後お礼に参ります~
[14回]
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