忍者ブログ
海外ドラマの超常現象の兄弟(SD)を中心に、頭の中にほわほわ浮かぶ楽しいことをつぶやく日記です。 二次創作、BL等に流れることも多々ありますので嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいませ。
カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カウンター
アクセス解析
プロフィール
HN:
おくら
性別:
非公開
自己紹介:
二次元、三次元問わず楽しいもの大好き。
常に読むものが無いと苦しい活字依存症。
ブログ内検索
P R
バーコード
アクセス解析
[1023]  [1022]  [1021]  [1020]  [1019]  [1017]  [1016]  [1015]  [1014]  [1013]  [1012

煉獄ねた その2

半放置の危機にしばしば陥る当ブログに構ってくださる皆さまありがとうございます。
コメント下さった方にお礼をいたしました、ネタの続きに行きます。





目を覚ますともう部屋は明るかった。


「おはよう」
テーブルの上でパソコンを開いていたサムが顔を上げる。
「朝飯買ってあるよ」
「ああ」


久しぶりに眠ったせいかなんだか体が重い。
昨日はサムが買ってきた食料を詰め込み、ビールを飲んだら一気に眠気がきた。久しぶりのシーツの感触が離れがたくて、ディーンはベッドの上でごろごろ転がる。
「まだ寝る?」
「んー…」
煉獄でも横になって休むことはあった。木の根元だの、見通しのいい草っぱらだので。
それでも休憩にはなったが、快適さが違う。スプリング万歳。

起き上がろうかもう一度寝ようか少し迷っているところに、いい匂いが鼻をついて一気に目が覚めた。
「コーヒーか!」
「そうだよ」
ぱっと飛び起きるとサムが驚いたような顔をする。テーブルの上に置かれたカップを掴んで勢いよくがぶりと一口飲んだ。
「あっちい」
「当たり前だよ」
呆れたようにサムが言う。
「大丈夫?」
「平気だ」
驚いたが火傷をするほどではない。先程よりはゆっくりもう一口飲んだ。こうばしい香り。暖かい。
「まさに天国の味だな」
そう言うとサムはおかしそうに笑った。


 


「それで、こっちの方はどうだったんだ。ディック・ローマンの影響は」
サムが譲った二杯目のコーヒーをすすりながらディーンが尋ねた時、サムは3秒たっぷり何のことを訊かれているのか分からなかった。
そしてようよう、リヴァイアサンの首魁の名前だったと思いだす。
「ああ、うん、もう大丈夫だよ、全然」
サムは必死に頭を巡らして、2年前の状況を思い起こそうとする。
「…らしいな」
サムが口を開くより前に、その間の開き具合からディーンは感じるものがあったらしい。なにやら考えるように黙り込む。


「で、今は何か事件を追ってるのか」
これにはサムは遠慮なく笑う。
「そりゃ、兄貴だよ。ディーンがどこにいるか探してた」
「……おう」


「やりたいならいくつかそれっぽい事件があるよ。調べる?」
ディーンが寝ている間、サムは結局眠れずにネットを見ていたのだ。
コーヒーをちびちびすすっているディーンは少し眉を上げた。
「もうか?」
「まだ僕らの範疇かわからないけどね」
「うーん」
ついにコーヒーを飲み終わり、ディーンは、ポンとカップをゴミ箱にむけて放る。外れて床に転がるそれを、サムは黙って拾うと改めてゴミ箱に捨てた。
「それとも今日は淹れたてコーヒーでも飲みに行く?今月のフラペチーノとか」
「いいな!」
ベッドにまた転がっていたディーンががばりと起きた。


迎え方が違うと、こんなにも兄との会話は変わっていたのか。
ディーンは寝癖だらけの頭をして、平和そうに頭を掻いている。


なんだか眩暈がしそうな気がしながら、サムはこれからの行動を考える。
「そうしたら、まず資金を調達してから兄貴の着替えを買って、この辺で一番美味いカフェを探そうか」
緊急時の資金は各地に隠してある。幸いここからそう遠くない。
だがそう言うとディーンはちょっと目を細めた。
「お前、ほんとにサムか」
あまりに安い疑われ方にサムも自然と半目になる。
「………クリストクリストクリスト、今聖水はないからね」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 


何か平和なことをしたかったのですが、コーヒー飲むしか思いつかなかった今回。
兄貴はブラックのイメージですが、パイも好きだから意外にクリームもりもり系も飲むかな。


 

拍手[14回]

PR


忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne