まだ長々とS15ショックを引きずりつつ昔のアニメを見まくっていますが、この状態でだらだらしているとあっという間に7月が来てしまいそうですから、尻切れトンボでもいいからネタ出ししなくちゃ。
某有名アニメの映画を観て、支部で二次読んでもわもわしてからの二次の二次の被りネタです。知ってる方はあれだなとわかるかも、影響されてすみませんしかし思いついたものは出さないと頭が次に行かない。前に書いた本とも似てるけどもういいや。
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ベッドから抜け出した相手がシャワーを使うとそのまま着替えだしたのに気付いて、ディーンは目をこじ開けた。
「もう行くのか」
「うん。今日の法廷遠いからね」
そう言えばそんなことを聞いたような気もする。
「起こせよ」
舌打ちを堪えながら起き上がると、シーツをバサバサと降って行方不明の服を探した。
「良く寝てたから」
ネクタイをしめながらサムが言うのに、今度こそ舌打ちで返す。
「運転は」
「間に合う?もう2分で出るけど」
「起こせ!」
唸りながら昨日脱いだ服をそのまま着込んで、部屋を出るサムの後を追いかけた。
サムの運転手兼ボディーガードが今のディーンの仕事だ。サムの勤める弁護士事務所は中堅どころだが、訴訟相手がどうも性質の悪い連中が多い。一人で出かけさせられるわけがなかった。
「寝てていいのに。運転できるし」
後部座席でサムが呟く。
「職務怠慢で給料ケチられたらかなわないからな」
「昨日無理させたのはこっちだし」
「それは仕事じゃねえ」
信号待ちでウィンカーを出しながらディーンはちらりとバックミラーで資料をめくる雇い主を見た。
ディーンがサムと出会った時も、バーで柄の悪い連中に囲まれていた。ディーンが助けに入ったことにサムは驚いていたが、ディーンからすれば当然だった。
『俺の弟にそっくりだったんだ』
騒ぎの後、飲み直した店でディーンがそう言うと、サムは目を見開いた。
『いや、でも』
『分かってる。とっさにそう思っただけだ』
ディーンは27、弟は4つ下の23だ。だがカウンターでグラスを持つサムは明らかに30を越えていた。
ディーンがこの世界に飛ばされたのは地獄の門を閉めようとした時だ。暴風に飛ばされ、てっきり地獄に来てしまったのかと思ったらどうやらいわゆる平行世界というものらしかった。
あれこれ探してみたが、帰る方法の見当もつかないまま年単位の時間が過ぎている。
残してきた弟はどうしているだろう。
心配ではあったが、母の仇である黄色い目の悪魔を倒していたことが少しディーンの気持ちを軽くしていた。
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…というですね、別世界にとばされた兄貴が、そっちの世界のサム(年上)と会って、助けたのがきっかけで雇われて、そのうちそういうことになって…という設定で始まるネタです。
S2の終盤辺りからの分岐。悪魔との契約はなし。
平行世界は前に「もう一つの世界」本でもやったんですよね…でもあれはS+Dで今度はSDだからいいかな。
そして、既刊の支部アップについてはご容赦いただけるようですので、準備のできたものから支部に上げて行こうと思います。
イロモノ度低いものから行こう。淡々同居かなあ…
[20回]
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